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2025-08-26 22:30:00
レフト氏は番組でパランティアのバリュエーションの極端な高さに言及し、「株価が40ドルまで下がれば割安感が出てくるだろう」と指摘していたが、続く18日に発行した投資家向け調査分析レポートでは「その(40ドルの)価格になっても割高感は変わらない」と発言を修正した。
同レポートは、従業員保有の株式60億ドル相当を売却して直近の評価額が5000億ドルに達したオープン(Open)AIの成長ぶりを引き合いに出し、2026年の予想売上高がオープンAIの2割にも満たないパランティアの株価を「(財務状態などの)ファンダメンタルズとかけ離れている」と分析した。
そして、レフト氏が番組でそうした見解を披露したことが、パランティア株を保有する個人投資家の不安や恐怖をかさ増しするきっかけになったと、資産運用会社ナベリア(ナビリエ)のルイス・ナベリア創業者兼最高投資責任者(CIO)はBusiness Insiderの取材に語った。
「シトロンの彼がテレビ番組で(パランティアを)叩いた、あれが株価下落の号砲になりました。株価が過熱すると空売り筋が出てきて、そのバブルを破裂させ(て差益を得)ようとするのはよくあることです」
個人投資家向けに株式市場調査・分析ツールを提供するマーケットビート(MarketBeat)の7月末時点のデータによれば、パランティアの空売り残高は5476万株、発行済み株式の2.56%を占める(同水準は2.81%のテスラ)。
今年春以降は基本的に増加基調で、ここ数週間はシトロン以外の空売り投資家も参戦している。
【要因2】利益確定の売り
1年間で約620%、年初来でも約130%(8月6日終値)という驚異的な株価上昇により大きな含み益が出て、保有株式の一部を売却した投資家も少なくない。
米銀大手シティグループ(Citigroup)のシニアアナリスト、タイラー・ラドケ氏によれば、そうした利益確定の売りはパランティア株に特有の反応ではなく、テクノロジーセクターの大型株に共通した動きという。
例えば、マイクロソフト(Microsoft)は7月30日に第4四半期(4〜6月)決算を発表。総売上高が前年同期比18%増、特にクラウド事業は同39%増と絶好調、株価も急上昇して時価総額が一次4兆ドルの大台を突破したものの、間もなく下落に転じて決算発表前の水準で推移している。
「ボラティリティ(=株価の変動率)を踏まえたポジションの巻き戻しという面があると思っています。パランティアの投資家に限って言えば、売上高や利益に対してこれだけ割高感のあるマルチプルに目をつぶって買いを入れた過去の経緯には、みな忸怩(じくじ)たる思いがあるでしょうから」(ラドケ氏)
一方、ナベリア氏はシンプルにこう語る。
「どこかで利益確定の売りを入れるのはごく自然なこと。ある銘柄が15%上昇したなら、5〜10%程度のプルバック(=揺り戻し)はあります」
【要因3】機関投資家による売却
ナベリア氏の説明によれば、ウォール街のマーケットメイカー(=売りと買いの気配値を提示して相対取引を成立させる証券会社など)はアルゴリズム取引技術を活用しているため、高パフォーマンスの銘柄群を対象に定期的な売り注文を出す。
マーケットメイカーの多くは取引戦略として平均回帰指標を使ったテクニカル分析を採用しているため、資産価格が歴史的平均を上回った時に売り、下回った時に買う傾向がある。
「8月18日月曜日から20日水曜日にかけて、平均回帰プログラムはあらゆる勝ち組銘柄、その時点で株価が上昇していた銘柄に手当たり次第、売りを浴びせかけたのです」
そうした取引の影響で、パランティアの投資家たちは(不安と恐怖に駆られ)利益確定売りを加速させたとナベリア氏は語る。
反転の兆しはある
ここまで挙げた要因により、8月中旬以降に大幅な下落を経験したパランティア株だが、年初来の上昇幅はなお110%超と、S&P500種構成銘柄の中で最高水準のパフォーマンスを維持している。
冒頭で触れたように、連邦政府との相次ぐ大型契約獲得をはじめ、株価を上昇させる好材料は何も失われていない。
8月4日に発表した第2四半期(4〜6月)決算は圧巻の内容で、売上高が前年同期比48%増の10億400万ドル、純利益は同144%増の3億2700万ドルと、いずれも市場予想を大幅に上回った。
第3四半期(7〜9月)の業績も、売上高が10億8300万〜10億8700万ドル(前年同期比49〜50%増)、調整後営業利益が4億9300万〜4億9700万ドル(同79〜80%増)と好調を維持する見通しだ。
空売り筋の動きを説明してくれたナベリア氏は当面パランティア株を売却する予定はないと断言した。同株は、頑強なファンダメンタルズに裏づけられた「Aグレード」リストを構成する8銘柄に含まれるのだという。
「ひと月、ふた月の足踏みは大した問題ではありません。次の第3四半期決算で再び市場予想を大幅に上回る数字を叩き出せるか、その先のガイダンス(業績予想)を上方修正できるか。気になるのはそこだけです」
ナベリア氏の見方では、ウォール街のアナリストたちが予想株価の上方修正に着手するか、パランティアが新たな大型契約の獲得や採用計画を発表するか、そうした動きが原動力になって株価の回復が始まる可能性が高いという。
一方、個人投資家の間では見通しについて賛否が分かれている。
とは言え、個人投資家にはカープ氏のファンが多く、ずけずけと物を言うその率直な性格や、ミーム(=ソーシャルメディアなどで拡散されるコンテンツ)ネタにしやすい公の場での態度や言動は賞賛の的となっており、そこでは今なお楽観論が根強い。
掲示板型ソーシャルメディア「レディット(Reddit)」のあるユーザーは「r/WallStreetBets」コミュニティにこう投稿している。
「シトロンが(空売りの対象として)手を出した銘柄は何だって即座にロング(買い)だ。あいつらは狙った銘柄をまずはクラッシュさせる。一度はみんな、待てよ……という話になるけれども、その後は一気に株価が上がっていく。いつだってだいたいそんな感じなんだ」
ナベリア氏は足元の下落をこう総括する。
「FOXビジネスがシトロンの彼(レフト氏)を番組に呼んだことで盛り上がっていたパーティーはいったんお開きになった。ただそれだけの話なんです」
※本記事は取材対象者の知識と経験に基づいて投資の選定ポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも勧めるものではありません。本記事に記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、筆者、発行媒体は一切責任を負いません。投資における最終決定はご自身の判断で行ってください。
#Palantirの株価が2週間で16急落した3つの要因空売りとアルゴリズムの相乗効果がヤバい #Business #Insider #Japan