More Republicans are breaking with Trump. Is it conscience or politics?
2026年6月5日金曜日未明、連邦議会はトランプ政権の不法移民対策キャンペーンを支える700億ドルの予算案を可決しました。しかし、この採決の過程では、大統領の意向に反して予算の使途を制限しようとする共和党議員らの動きが表面化しており、党内の結束に亀裂が生じています。 党内反乱の兆候と「反兵器化」基金を巡る攻防 トランプ大統領の政権下で、連邦議会の共和党はこれまで強固な結束を維持してきました。しかし、11月の中間選挙が迫る中、一部の共和党議員らは大統領の要求に対して公然と異を唱え始めています。その象徴的な出来事が、金曜未明に可決された700億ドルの予算案を巡る審議でした。 審議中、共和党議員らは大統領が自身の同盟者を支援するために使用できる18億ドルの「反兵器化」基金を制限する修正案を長時間にわたって検討しました。最終的には否決されたものの、この動きは、党指導部が制御しきれない議員たちの反発を浮き彫りにしました。この背景には、大統領の政策に対する懸念だけでなく、自身の政治的立場を守ろうとする議員たちの計算も働いています。 また、予算案にはホワイトハウス内に建設予定の舞踏会用ホールに対する10億ドルの支出計画も含まれていましたが、可決への影響を危惧する声が高まり、最終的に削除されました。 「YOLO」議員団と変化する議会の力学 一部の観測筋は、この共和党内の造反を「YOLO(You Only Live Once)議員団」が筋肉を見せ始めた兆候ではないかと分析しています。予備選で大統領の支持を受けた対立候補に敗れた議員たちの存在が、残る議員たちの態度に影響を与えているとの指摘もあります。 この動きについて、MS NOWのJonathan Capehart氏は、単なる一過性の出来事ではなく、議員たちが「間違っている」と判断したものに対してようやく反旗を翻し始めた結果であると示唆しています。一方で、The Atlantic誌のDavid Brooks氏は、この反乱を「2インチの津波」と表現し、規模は限定的であるものの、議会が本来持つべき「三権分立の独立性」を取り戻そうとする重要なサインであると評価しています。 「議事堂で働く人々が、議事堂を襲撃した人々に18億ドルを与えることを望まないのは、基本的な自己利益です。何よりも、これは彼らが政府の枝として立ち上がっているということです。議会は何かを象徴するものであり、トランプ政権の大部分において休眠状態にありました。」David Brooks氏(The Atlantic誌) イラン政策と議会の権限回復 共和党の造反は予算問題にとどまりません。近年、イランとの軍事敵対行為を継続する前に議会の承認を義務付ける決議案において、複数の共和党議員が民主党と協力する姿勢を示しています。下院では4人の共和党議員が民主党側に回り、この決議案を可決させました。 さらに、ウクライナへの追加支援やハイチ人の強制送還を保護する取り組みについても、共和党議員の一部が賛成に回るなど、政策ごとにトランプ大統領の意向と乖離する場面が増えています。これらの動きは、上院の3議席差、下院の僅差という共和党の不安定な多数派運営に直結しており、ジョン・スーン上院院内総務やマイク・ジョンソン下院議長は、党内の統制維持に腐心しています。 大統領の姿勢と今後の展望 トランプ大統領自身は、こうした議会内の不穏な動きや中間選挙に対する懸念について、最近の閣議で「私は中間選挙のことなど気にしない」と述べており、議会への関与が希薄であることを隠そうとしていません。 The Guardianの報道によると、大統領のこうした姿勢が、かえって議員たちの自律的な行動を促している側面もあります。一方で、PBSのインタビューでは、こうした共和党の造反が一般選挙モードへのシフトなのか、あるいは大統領の「レームダック」化の始まりなのかが議論されています。大統領の支持率が37%前後で低迷する中、党内での「トランプ離れ」が加速するか、あるいは一時的な揺り戻しに終わるのか。今後数ヶ月の議会運営が、その試金石となることは間違いありません。