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JAXAの火星衛星探査機「MMX」が20日に打ち上げへ フォボスから世界初の試料回収目指す

日本が主導する火星衛星探査計画「MMX」の探査機が、20日午前4時40分ごろ、H3ロケットで種子島宇宙センターから打ち上げられます。2031年度に火星の衛星フォボスから世界初となる試料を持ち帰る計画で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は人類初の火星圏からのサンプルリターンを目指します。 H3ロケットで打ち上げられるMMX探査機 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が推進する火星衛星探査計画「MMX」の探査機が、20日午前4時40分ごろ、鹿児島県の種子島宇宙センターからH3ロケットで打ち上げられます。MMXは「Martian Moons eXploration(火星の月探査)」の略称です。探査機は日本で史上最大となる重さ4480キロで、往路と復路、そして探査の各モジュールで構成されます。火星の重力圏を離脱するため、探査機重量の3分の2を燃料が占める設計となっています。 火星衛星探査機「MMX」10月20日に種子島から打ち上げ H3ロケット10号機に搭載 太陽系で最も重要な未踏峰への挑戦 火星は地球の外側を公転しており、かつて海が存在し生命がいた可能性も指摘されています。これまで米国や旧ソ連、欧州、インド、アラブ首長国連邦、中国が火星探査を実施してきました。しかし、火星を周回する二つの衛星については本格的な探査が未踏であり、科学界では「太陽系で最も重要な未踏峰」とも呼ばれています。JAXAは2016年度からこの計画の検討を開始し、当初は二つの衛星への着陸も検討されましたが、火星に近いフォボスへの着陸に絞られました。 フォボスの起源を解き明かす試料採取 フォボスの起源については、小惑星が火星の重力に捕らえられたとする「捕獲説」と、天体が火星に衝突した際の破片が集まったとする「巨大衝突説」の二つの説が対立しています。MMXプロジェクト統括科学者の倉本圭・北海道大教授は、9月の記者説明会で「二つのプロセスで期待される化学組成や鉱物の組み合わせは全く違うため、サンプルを調べれば確実に決着がつく」と語りました。採取目標は10グラム以上で、採取する試料の0.1%には火星から飛来した砂粒が含まれると推計されています。 火星圏からのサンプルリターン計画 東京大の関華奈子教授(火星の宇宙環境)は、フォボスで採取する試料の意義を強調します。関教授は「火星で採取できるサンプルは限られた地点のものだが、フォボスに飛来した火星のサンプルは火星全体の特徴を示すため相補的な価値がある」と解説しました。火星の試料回収を巡っては、米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)が計画を立てていましたが、予算の膨張により米国政府は今年1月に計画の中止を決定しています。一方、中国は2028年ごろに「天問3号」を打ち上げ、2031年ごろの試料回収を目指す予定です。 計画名:MMX(Martian Moons eXploration) 打ち上げ:20日午前4時40分ごろ(種子島宇宙センター) 目標:2031年度にフォボスから10グラム以上の試料を回収 探査機重量:4480キロ(日本史上最大) 今後の火星探査の展望 火星圏からのサンプルリターンは、これまでどの国も成し遂げていない試みです。今回の打ち上げ以降、探査機は火星の重力圏へ向かい、フォボスでの観測と採取という未知の工程に挑むことになります。人類初となる火星圏からの試料回収が実現すれば、火星の形成過程や生命の起源に関する議論に重要な知見がもたらされる見通しです。

JAXAの火星衛星探査機「MMX」が20日に打ち上げへ フォボスから世界初の試料回収目指す

日本が主導する火星衛星探査計画「MMX」の探査機が、20日午前4時40分ごろ、H3ロケットで種子島宇宙センターから打ち上げられます。2031年度に火星の衛星フォボスから世界初となる試料を持ち帰る計画で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は人類初の火星圏からのサンプルリターンを目指します。

H3ロケットで打ち上げられるMMX探査機

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が推進する火星衛星探査計画「MMX」の探査機が、20日午前4時40分ごろ、鹿児島県の種子島宇宙センターからH3ロケットで打ち上げられます。MMXは「Martian Moons eXploration(火星の月探査)」の略称です。探査機は日本で史上最大となる重さ4480キロで、往路と復路、そして探査の各モジュールで構成されます。火星の重力圏を離脱するため、探査機重量の3分の2を燃料が占める設計となっています。

火星衛星探査機「MMX」10月20日に種子島から打ち上げ H3ロケット10号機に搭載

太陽系で最も重要な未踏峰への挑戦

火星は地球の外側を公転しており、かつて海が存在し生命がいた可能性も指摘されています。これまで米国や旧ソ連、欧州、インド、アラブ首長国連邦、中国が火星探査を実施してきました。しかし、火星を周回する二つの衛星については本格的な探査が未踏であり、科学界では「太陽系で最も重要な未踏峰」とも呼ばれています。JAXAは2016年度からこの計画の検討を開始し、当初は二つの衛星への着陸も検討されましたが、火星に近いフォボスへの着陸に絞られました。

フォボスの起源を解き明かす試料採取

フォボスの起源については、小惑星が火星の重力に捕らえられたとする「捕獲説」と、天体が火星に衝突した際の破片が集まったとする「巨大衝突説」の二つの説が対立しています。MMXプロジェクト統括科学者の倉本圭・北海道大教授は、9月の記者説明会で「二つのプロセスで期待される化学組成や鉱物の組み合わせは全く違うため、サンプルを調べれば確実に決着がつく」と語りました。採取目標は10グラム以上で、採取する試料の0.1%には火星から飛来した砂粒が含まれると推計されています。

火星圏からのサンプルリターン計画

東京大の関華奈子教授(火星の宇宙環境)は、フォボスで採取する試料の意義を強調します。関教授は「火星で採取できるサンプルは限られた地点のものだが、フォボスに飛来した火星のサンプルは火星全体の特徴を示すため相補的な価値がある」と解説しました。火星の試料回収を巡っては、米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)が計画を立てていましたが、予算の膨張により米国政府は今年1月に計画の中止を決定しています。一方、中国は2028年ごろに「天問3号」を打ち上げ、2031年ごろの試料回収を目指す予定です。

  • 計画名:MMX(Martian Moons eXploration)
  • 打ち上げ:20日午前4時40分ごろ(種子島宇宙センター)
  • 目標:2031年度にフォボスから10グラム以上の試料を回収
  • 探査機重量:4480キロ(日本史上最大)

今後の火星探査の展望

火星圏からのサンプルリターンは、これまでどの国も成し遂げていない試みです。今回の打ち上げ以降、探査機は火星の重力圏へ向かい、フォボスでの観測と採取という未知の工程に挑むことになります。人類初となる火星圏からの試料回収が実現すれば、火星の形成過程や生命の起源に関する議論に重要な知見がもたらされる見通しです。

執筆者について: nipponese

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