台風25号が関東地方に最接近してから1週間となる28日、神奈川県三浦市で新たに女性の遺体が発見され、千葉、神奈川両県での死者は計13人に達した。住宅被害が甚大な千葉県北部では、新たに接近する台風26号に備え、国や県が印旛沼周辺の決壊した堤防の応急復旧を急ピッチで進めている。横浜支局の大倉靖萌記者が報じた。
台風25号の被害で死者13人に到達
神奈川県三浦市南下浦町上宮田では27日午後1時頃、土砂に巻き込まれて安否不明となっていた20歳代女性の遺体が発見された。捜索を見守った夫は、警察署で妻の母とともに遺体と面会し、「帰ってきてくれてよかった」と声を絞り出した。妻の手料理であるオムライスが好きだったと振り返り、捜索してくれた関係者へ感謝の意を述べる一方で、「受け入れるには時間がかかると思う」と胸中を明かした。千葉、神奈川両県では27日午後5時時点で、死者は千葉県で8人、神奈川県で5人となった。千葉県での死者8人のうち7人、神奈川県での5人全員が土砂崩れに関連している。住宅被害も深刻であり、千葉県内では全壊40棟、半壊57棟、一部破損66棟、床上浸水673棟、床下浸水861棟に上っている。
印旛沼周辺の決壊と進む応急復旧
千葉県北部にある印旛沼では、直結する河川を含めて3地点で堤防が決壊する大きな被害が出た。国土交通省関東地方整備局は27日、100メートルにわたって壊れた堤防について、28日から土砂の投入を開始すると発表した。国や県は、関東地方へ接近する恐れがある台風26号への警戒を強めながら、現地での応急復旧作業を急ピッチで進めている。今回の甚大な被害をもたらした台風25号の最接近時、被災地域では激しい雨風が吹き荒れていた。被災者は突然の災害によって日常を奪われ、過酷な現実に向き合うことを強いられている。
ライフラインの復旧状況と停電・断水の継続
台風によるインフラへの打撃も依然として残っている。東京電力パワーグリッドによると、千葉県内では27日午後5時現在でも約4780軒で停電が続いている。また、千葉県が発表した同日午前6時半現在の情報では、1299戸で断水が発生している。電気や水道といった生活の基盤となるライフラインの復旧作業は、関係機関によって昼夜を問わず進められているものの、完全な復旧にはなお時間を要する見通しである。住民生活の立て直しと並行して、ライフラインの早期回復が急務となっている。
台風26号への備えと今後の見通し
復旧作業が続く被災地にとって、新たな台風の接近は大きな脅威となっている。国や自治体は、すでに地盤が緩んでいる地域での土砂災害や河川の氾濫に厳重な警戒を呼びかけている。住民たちは不安を抱えながらも、行政の支援やボランティアの協力を得て、懸命に復旧作業や台風への備えを進めている。行政当局は気象情報に注意し、早めの避難行動をとるよう重ねて求めており、今後の気象状況と復旧の進展に緊密な注視が必要とされている。