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イスラエル軍がシリア各地で空爆やドローン攻撃を強め、南部で民間人が負傷

イスラエル軍は2026年8月、シリア各地への空爆やドローン攻撃を強めている。南部での民間車両攻撃により負傷者が出たほか、北西部の空軍基地への攻撃も発生し、米国のトルコ担当特使がトルコを挑発する狙いがあったと指摘するなど、地域情勢の緊迫化が懸念されている。…

Israel bombs Syria as US envoy says base attack aimed at ‘baiting’ Turkiye

イスラエル軍は2026年8月、シリア各地への空爆やドローン攻撃を強めている。南部での民間車両攻撃により負傷者が出たほか、北西部の空軍基地への攻撃も発生し、米国のトルコ担当特使がトルコを挑発する狙いがあったと指摘するなど、地域情勢の緊迫化が懸念されている。

シリア南部ベイト・ジーン付近でのドローン攻撃と被害

シリア南部では、イスラエル軍によるドローン攻撃が民間人を直撃した。シリア国営のアル=アフバードィヤ・チャンネルの報道によると、ダマスカス郊外のベイト・ジーン近郊で民間車両が攻撃され、男性1人が負傷した。

シリアの外務・移民省は、今回の攻撃についてシリア・アラブ共和国の主権と領土の一体性に対する明白な侵害であり、国際法違反のあからさまな破綻であると最も強い言葉で非難した。現地からの情報では、被害に遭ったのはベイト・ジーンと農地を結ぶ幹線道路を走る小さな配達トラックで、住人らが負傷した運転手を病院へ搬送したという。

一方、イスラエル軍は声明を発表し、南部でテロ攻撃の最終準備段階にあったテロリストを標的にしたと主張した。軍は、この活動が自国の部隊に差し迫った脅威をもたらしていたと説明している。

アブ・アル=ドゥフール空軍基地への相次ぐ空爆とトルコをめぐる思惑

南部でのドローン攻撃に先立ち、イスラエルはシリア北西部でも大規模な軍事行動に踏み切っている。毎日新聞の報道によれば、シリア北西部の空軍基地に対して8回にわたる空爆が行われ、滑走路などが標的となった。死傷者は確認されていない。

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イスラエル首相府は空爆の事実を認め、シリア側が同空軍基地へのトルコ軍の配備を許可したためだとその理由を主張した。これに対し、トルコ政府はイスラエルの主張を根拠のないものとし、シリアへの違法な空爆を正当化するための口実に過ぎないと反発している。

オムラン戦略研究センターのセキュリティおよび戦略研究員であるムフセン・アル=ムスタファ氏は、一連の攻撃について、イスラエルがシリア、特に南部を自らの安全保障上の緩衝地帯として扱っており、あらゆる権力の真空状態を埋めようとしている動きの一環であると分析している。

米国特使の指摘とイスラエル防衛相の強い反発

北西部の空軍基地に対する攻撃を巡っては、外交的摩擦も表面化している。シリアおよびイラク担当の米国特使であり、駐トルコ大使も務めるトム・バラック氏は、この空爆が地域を不安定化させる不必要なエスカレーションであると非難した。

さらに、バラック特使はインターネット番組のインタビューにおいて、イスラエルが事前の警告を米国に出していなかったことに触れ、次のような分析を示した。

ひとつの仮説として、彼らは単にトルコを挑発しようとしていただけであり、それは非常に攻撃的ではあるが、近々行われるイスラエル国内の総選挙に向けてはおそらく歓迎されるような事前選挙のコンセプトなのかもしれない。 トム・バラック、米国のシリア・イラク担当特使兼駐トルコ大使(アル=ジャジーラによる報道内)

イスラエル軍がシリア各地で空爆やドローン攻撃を強め、南部で民間人が負傷
Photo: mainichi.jp

バラック特使のこうした発言に対し、イスラエルの極右政治家であるイスラエル・カッツ国防相は強い不快感を示した。カッツ国防相はソーシャルメディア上で、特使の主張は事実に反していると切り捨てた。

さらにカッツ国防相は、政府の政策やシリアにおける作戦を批判する国内外の動きについて、次のような厳しい姿勢を示した。

野党関係者やメディアの一部がシリアでの作戦を政治色に染めようとする試みは、無知、イスラェルの安全保障上の利益に対する理解の欠如、そして政府を攻撃したいという絶え間ない欲求の組み合わせに由来するものであり、あらゆる非難に値する。 イスラエル・カッツ、イスラエル国防相(アル=ジャジーラによる報道内)

アサド政権崩壊後のシリア情勢と国際社会の反応

2024年12月にバッシャール・アル=アサド政権が崩壊して以降、イスラエルはシリア国内の軍事拠点や過激派組織への武器流入を防ぐ名目で、断続的な空爆を続けてきた。また、暫定政権を支援するトルコの影響力が拡大することに対しても、イスラエル側は強い警戒感を抱き続けている。

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ガザ地区における戦闘が激化し犠牲者が増大する中、イスラエルとトルコの関係悪化は一層深刻なものとなっている。こうした中、カタール外務省もシリアへの攻撃に対する強い非難声明を発表し、シリアの安全と安定を脅かす受け入れがたい侵略行為であるとして懸念を表明した。

ダマスカスの外交筋によれば、シリア政府自身は事態のさらなるエスカレーションを避け、1974年の兵力引き離し協定を基礎としながら米国を介した安全保障上の取り決めを模索するなど、外交的なデエスカレーションに向けて取り組んでいる姿勢を示している。

執筆者について: nipponese

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