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2026-02-25 09:00:00
AIによってさまざまな作業が効率化、低負荷化されていく中、今注目のデバイスがスマートグラスだ。
未来感の強いデバイスというと「Apple Vision Pro」のように完全に目を覆うタイプもあるが、スマートグラスは一見普通のメガネに見える製品だ。
スマートグラス「StarV Air2」も、一般的なメガネの形状ながら、レンズ部分に通知やナビを表示できる。視界を拡張するようなユニークな使い方が魅力の製品だ。
一見普通のメガネなのに賢くユーザーをサポート

StarV Air2は、正面から見れば普通のメガネと遜色ないデザインになっている。ツルの部分はやや厚さがあるが、装着していて違和感を覚えるほどではない。
本体質量は約44gで、見た目の印象より軽く、長時間着けていてもあまり疲れを感じない。推奨するわけではないが、電池が切れたタイミングなどでも、普通のメガネとして使える快適さだ。

一般的なメガネと比べると鼻あてが高く設計されているが、これはレンズの手前に視力矯正のできるメガネ用クリップを装着するためのスペースだ。
今回は試せていないが、近視用だけでなく、乱視用レンズにも対応している点はありがたい。度入り用レンズは、多くのメガネ屋さんで作成可能とのこと。

両側のツルにはスピーカーが搭載されており、AI機能や音楽再生に利用できる。骨伝導タイプではなく、耳の穴付近にあるスピーカーから音を出す形なので、音漏れにはやや気を配る必要がある。
また、耳の穴をふさがないデザインであるため、ノイズの大きな環境での使用にはあまり向かない。

ツルの底部に電源ボタンとダイヤルが備えられており、基本操作はダイヤルの回転と押し込みにて行う。センサーでの操作より確実ではあるが、ボタンが少ない分、「どの動きをどの動作で行うのか」に慣れるのは少々時間がかかる印象だ。
スマートフォンと違い、まだ使ったことがないという人が多いであろうスマートグラス製品であるだけに、便利に使いこなせるようになるまでの時間はある程度かかるだろう。

バッテリーは204mAhで、各機能を使いながらでも10時間程度なら問題なく駆動する。外出や仕事中など、さまざまなシーンで着けっぱなしにしておける。
右側のツルにUSB Type-Cポートがあり、汎用的なケーブルで直接充電できる点も便利だ。充電しながら使用することもできる。

購入時には専用のメガネケース、メガネ拭きも同梱される。メガネケースの質感もよく、頑丈な印象だ。
普段使いしているメガネもこのケースに入れて持ち運びたくなるほどしっかりとした作りになっているが、個人的にはケースに入れたまま本体の充電ができるアプローチも欲しかったと感じた。

日常をアシストしてくれるユニークな特徴
近年はレンズにスマートフォンやPCの画面をミラーリングするなど、レンズのほぼ全域をジャックするようなスマートグラスも見られる。
一方、StarV Air2はレンズ越しに見える景色はそのままに、便利な機能を差し込んでくれるようなイメージのデバイス。ブラウザーの拡張機能を人間に追加しているような感覚になる。
まず、スマートフォンに「MYVU AR」アプリをインストールし、StarV Air2と接続すれば準備完了。レンズに映し出される文字、アイコンはすべて緑色になっているため、明るい場所で使用しても、極端に視認性を損なうことなく使える。

設定で変更可能だが、デフォルトでは各種テキストがレンズの中央より少し下側に表示されるため、あまり視線の邪魔にならない。
電源ボタンのクリックで、すぐに表示・非表示の切り替えができるので、必要なシーンだけ視線の端に表示するといった使い方が便利だ。
レンズには、スマートフォンに届いた通知やナビ、AIアシスタントの返事がテキストやアイコンで表示できる。
メガネをかけているだけで、重要なメールや目的地までのルートを確認するために立ち止まることなく、視線の端でチェックできる体験はなかなかユニークだ。

AIアシスタントはホームボタンの長押しか、「ヘイ、アイシー」と呼び掛けることで起動する。
AIからの回答はテキスト、音声の両方から得られるため、いかなるシーンでも使いやすい。エージェント的にAIを使う上で、環境を選ばずに使えるようにアプローチされているのは重要なポイントだ。
なお、StarV Air2にはカメラが搭載されていないため、目の前の景色をその場で撮影したり、目線の先にあるものをすぐにAIにたずねるといった使い方はできない。
AIスマートグラスというだけに、ここは少し残念なポイントではあるが、スマートグラスに搭載されるカメラはセキュリティや防犯性といった懸念も出てくる。
微妙な機能は最初から載せないと割り切っていると思えば、大きな問題ではないのかもしれない。
便利なAI機能も多数搭載

StarV Air2の魅力は、AIアシスタント以外のAI機能にもシームレスに接続できる点だ。
筆者が重宝しているのが電源ボタンのダブルクリックで即時起動できる録音機能。スマートフォンやPCでレコーダーアプリを起動するよりも簡単に録音機能へとアクセスできて快適だ。
録音したデータは、MYVU ARアプリで文字起こし、要約するといったAIならではの使い方もできる。
文字起こしはリアルタイムではないが、レンズ上に録音中であることを伝えるテキストが表示されるため、あとから録音できていなかったことに気が付くといったケアレスミスも起こりにくい。
要約の精度もまずまずという印象。録音内容からToDoリストを自動的に生成する機能で、議事録作成時などに使うと便利だろう。

もう1つ紹介しておきたいのが、リアルタイムで利用できる翻訳機能だ。
試用中に、実際に外国語話者と対面で話すことはできなかったが、外国語の動画を再生しながら試したところ、相手の英語と翻訳された日本語が次々と視線の端で流れていった。
対面で会話する際、いちいちスマートフォンの翻訳アプリに目を向けていると、テンポが途絶え、微妙なやり取りになるケースが多い。目線を相手に向けたまま話を聞けるので、海外出張時などにもぜひ持ち出したくなる。
ただし、装着者(筆者)が発した日本語を英語に変換して相手に届けるには、スマートフォンの画面を見せるといった工夫が必要になる。
StarV Air2には装着検知機能がついており、着けるだけで電源オン、外して接続解除とスムーズに切り替わるのが便利だ。
ただ、数時間ぶりに装着するタイミングでは、スマートフォンとうまくつながらず、MYVU ARアプリを一度起動しなければならないシーンもあり、アップデート等での改善に期待したい。
StarV Air2は、スマートグラスとして全部載せの超ハイスペックモデルというわけではないが、着けているだけで日常のちょっとした作業、行動をサポートしてくれる寄り添い方が絶妙なデバイスだと感じた。
ナビや翻訳をレンズに映す使い方は、SF映画の世界観を実用的に落とし込んでおり、AIエージェントはこうあって欲しいと感じられる仕上がりだ。
装着感もよく、長時間着けていても苦にならない軽さや、優秀なバッテリーを備えていることからも、スマートグラス入門機としておすすめしたい。
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