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2025-12-14 22:00:00
法律系ソフトウェアベンダーのハーベイ(Harvey)とは異なり、ソクストンは法律事務所向けにソフトウェアを販売するわけではない。スタートアップ企業に直接、法務サービスを提供する。ブラウン氏によると、ソクストンは創業者が最初に行うべき業務をサポートする。つまり、法人設立、資金調達、株式発行、コンプライアンスチェックなどだ。
ソクストンは、複雑で専門的な法務に関しては法律事務所をリプレースするものではないとブラウン氏は述べた。リプレースし得るのは、創業者がChatGPTなどから聞き出す不確かな法的アドバイスだ。
月額20ドル(約3100円)で、クライアントはソクストンのライブラリーにある契約書テンプレートが利用できる。テンプレートをダウンロードすれば、あとは文言を調整するだけだ。だが多くのクライアントは、弁護士がレビューした専用の契約書を依頼するとブラウン氏は述べた。ソクストンは専用の契約書を4時間以内に100ドル(1万5500円)で提供する。
ソクストンはこれまで、ウェブサイトにウェイトリストを掲載しているだけで、表立った宣伝などをせずに業務を行ってきたが、ブラウン氏によると、すでに270社以上(その大半がプレシードのスタートアップ企業)が利用しているという。多くのクライアントは、弁護士を雇用するにはまだ早すぎて、ChatGPTに質問しているような創業者たちだ。
「多くの人は契約書をChatGPTに入れて、『これはどういう意味?』と聞いている。だが多くの場合、非常に間違っている」とブラウン氏は述べた。
「正しく見えるように設計されているのだと思う。創業者はChatGPTなどに本当に頼ってしまっているので、私たちは創業者の再教育に取り組んでいる」
クライアントの中には、すでに資金調達を終え、大手法律事務所と契約しているスタートアップ企業もいるが、アドバイザー契約やインフルエンサー契約などのリスクの低い業務は引き続きソクストンが担当している。
リーガルテック「第2の波」
リーガルテック業界は今年、大きな変化を遂げた。第1世代のスタートアップは法律事務所向けにツールを開発し、法務サービスをより速く、より安価にすることを目指した。第2世代は法務業務そのものを取り扱い、契約弁護士を雇用し、文書を読み込んで要約やドラフトを生成できるソフトウェアで彼らを武装している。
セコイア・キャピタル(Sequoia Capital)が出資するクロスビー(Crosby)は、地道だが必要不可欠な契約書レビュー業務を担う。コベナント(Covenant)は、プライベートマーケットの投資家が複雑なファンド書類を読み解くことをサポートする。マニフェスト・ロー(Manifest Law)およびカシウム(Casium)は、AIを使って雇用主のビザ申請を処理・追跡する。
ブラウン氏はクロスビーとの比較を一蹴した。10月に2000万ドル(約31億円)のシリーズAでの資金調達を発表した同社は、ソクストンの典型的な、創業間もないクライアントよりも、より確立された企業を主な顧客としている。ブラウン氏はソクストンを創業者のための社外顧問弁護士のような存在と位置付け、一方、クロスビーは契約書レビューに特化していると述べた。
Coalitionの共同創業者兼ゼネラル・パートナー、アシュリー・メイヤー(Ashley Mayer)氏は、他社が「より高額な」ミッドマーケットやビジネス顧客に注力しているのに対し、ブラウン氏は、創業間もない企業というターゲット設定が非常に優れていると述べた。
「より優れた、より手頃なプロダクトを提供することで、ソクストンは実際に市場を拡大している。より広範なスタートアップは基本的な法務サービスにアクセスできるようになり、大手法律事務所から離れたスタートアップはより多くのサービスを利用できるようになる」
「もしも時間制請求の廃止がミッションなら、ソクストンのアプローチが出発点となる」とメイヤー氏は続けた。
ジェイコブス・スタントン氏は、ブラウン氏を「勝利の歴史」を持つ、エネルギーに溢れた創業者だと評した。ハーバード在学中、ブラウン氏は面接に着ていく服を探すことに苦労した末、パンツスーツの会社を立ち上げた。
大手からの人材流出
広い視点で見れば、ブラウン氏は法曹界の広範な再編の一部だ。
カンファレンスやオンラインフォーラムでは、大手法律事務所からの人材流出が大きな話題となりつつある。多くのアソシエイト(若手弁護士)がパートナー候補の道を離れ、次世代の法律ソフトウェアを開発している。ハーベイ、ノームAI(Norm Ai)、レゴラ(Legora)のようなスタートアップは「リーガルエンジニア」を採用しており、法務博士が望まれている。
ソクストンは今後、弁護士の採用を始める予定だ。現時点では、正社員として3人のソフトウェアエンジニアを抱え、マサチューセッツ州の別の法律事務所を通して契約弁護士を起用している。ブラウン氏は、大手法律事務所出身の弁護士に初めて正社員としてのオファーを出す予定だと述べた。
「彼女はまさに圧倒的な行動力の持ち主だ」とジェイコブス・スタントン氏は述べた。
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