アメリカ・ミズーリ州に位置する 〈セントルイス交響楽団(St. Louis Symphony Orchestra)〉は、歴史的コンサートホール〈パウエルホール〉の拡張・再生プロジェクトです。
世界各地にスタジオを構える設計事務所 スノヘッタ(Snøhetta)がデザイン・ランドスケープ・アーキテクトとして設計しました。
注目ポイント
- 2025年の100周年に合わせたリニューアル・プロジェクト
- 「完全なアクセス性」と「コミュニティへの開放性」を強化する設計
- ホールの公共性と多用途性を向上する教育施設や改良された舞台裏
- 歴史的なコンサートホールの「楽器の空間的表現」を継承した新エントランス
(以下、スノヘッタから提供されたプレスキットのテキストの抄訳)
写真:サム・フェントレス
再生とともに新時代を迎える〈セントルイス交響楽団〉
再生した〈セントルイス交響楽団〉が、新たな時代の幕開けとともにその扉を開く。スノヘッタが、愛される〈パウエルホール〉とその周辺を再構築し、過去との共鳴的な対話を確立したのである。
2019年から、スノヘッタはクリステンナー・アーキテクツ(Christener Architects)、シューラー・シュック(Schuler Shook)、BSIコンストラクターズ(BSI Constructors)、カークガード(Kirkegaard)と協力し、セントルイス交響楽団の歴史的な演奏会場である〈パウエルホール〉の拡張と近代化を主導してきた。
2025年のホールの100周年を迎えるにあたり、同組織はスノヘッタをデザイン・ランドスケープ・アーキテクトとして、64,000平方フィート(約5,945m²)という野心的な拡張に着手したのである。このプロジェクトにより、コンサートホールはより完全にアクセス可能となり、コミュニティに開放され、アイデアから公演まで創造的なプロセスを支援し育成する施設が誕生する。

写真:サム・フェントレス
公共性を高めるホール内部の刷新
リニューアルされた〈パウエルホール〉では、公共スペースが拡張されたロビーや舞台裏と連動し、一般の人々が広く利用できるようになる。また、教育施設や改良された舞台裏スペースが、コンサートホールのコミュニティ利用のあらゆる側面を向上させる。

写真:サム・フェントレス
楽器の空間言語を継承する新エントランス
歴史的なコンサートホールとその内部にある楽器の空間的表現を参考にしたエントランスは、傾斜した石積みで組み立てられた一連の傾斜したシェルで構成されている。ここには、シンプルな傾斜面とアーチ型の開口部によって定義されるフロント・オブ・ハウス(客席側部分)が追加されている。
アーチ型の都会的な窓は内部に喜びと創造的なエネルギーを感じさせ、入場前から内部を垣間見ることができる。内部では三重高空間に配置された一連の集会場がテラスを互いに見下ろすように設計され、来場者は公演を鑑賞しながら互いの存在を感じ合うことができる。

写真:サム・フェントレス
音楽の叙情性から導かれた新たな公共広場
同様に音楽の叙情性に着想を得たスノヘッタは、グラン・ブルバード(Grand Boulevard)とサミュエル・シェパード・ドライブ(Samuel Shepard Drive)の角に新たな公共広場を設計した。コンサートホールの活動を外へと導き、陽光あふれる歓迎的な広場を形成したのである。
都市計画的には、この空間は近隣の芸術機関にエネルギーを集中させ、イベント前の集会場、東側の乗降場、そして誰もが自然を楽しめる植物が茂る庭園など、多様な機能を備えたダイナミックな公共空間を創出する。

写真:サム・フェントレス
敷地全体に広がる動線計画と到着体験
敷地内の他のエリアでは、流動的な動線と到着ゾーンにより、人々は目的地に素早く移動できると同時に、柔軟なプログラムに使用できる追加スペースも提供されている。
広場全体に設けられた一連の通路は、複数の方向からアクセスしやすい道筋を確保している。入口は高くそびえる植栽の林に囲まれ、訪問者を歓迎する雰囲気を醸し出している。

写真:サム・フェントレス
バックハウス拡張と創造的活動の基盤
〈パウエルホール〉の東側に沿って拡張されたバックハウスは、スタッフや音楽家、コミュニティイベント、教育活動、その他の共同プログラムのための最先端のスペースを提供すると同時に、芸術分野全体の革新の拠点として機能する。
この拡張により、SLSOアンサンブルのための近代的なリハーサルスペース、拡張された舞台裏の部屋、新しいメディアおよび録音室、そして音楽家やゲストアーティストのための保管エリアが創出された。
新たな価値と対話を築くコンサートホールへ
再構想された〈セントルイス交響楽団〉は、音楽、コラボレーション、コミュニティへの新たな取り組みを象徴しており、コンサートホールの新たな基準を打ち立て、過去との共鳴的な対話を確立している。

写真:サム・フェントレス
以下、スノヘッタのリリース(英文)です。
活性化したセントルイス交響楽団が新たな時代の扉を開く
スノヘッタは最愛のパウエル ホールとその周囲を再考し、過去との共鳴的な対話を確立します。
2019年からスノヘッタは、クリステンナー・アーキテクツ、シューラー・シューク、BSIコンストラクターズ、キルケゴールと協力して、セントルイス交響楽団の歴史的な演奏空間であるパウエル・ホールの拡張と近代化を主導した。 2025 年にホールの 100 周年を迎えるために、この組織は、スノヘッタをデザインアーキテクトおよびランドスケープアーキテクトとして迎え、64,000 平方フィートの野心的な拡張に着手しました。このプロジェクトにより、コンサート ホールがより完全にアクセス可能になり、地域社会に開かれたものとなり、アイデアからパフォーマンスに至るまでの創造的なプロセスをサポートし育成する施設が誕生します。
リニューアルされたパウエル・ホールでは、公共スペースの集合体が、拡張されたロビーとバック・オブ・ハウスと連携して一般大衆のアクセスを提供するとともに、コンサートホールのコミュニティ利用のあらゆる側面を強化する教育施設や改善されたバックステージスペースも提供します。
歴史的なコンサート ホールとその内部の楽器の空間言語を利用して、このエントランスは、かき集めた石材から組み立てられた一連の傾斜したシェルの形をしており、単純な傾斜面とアーチ型の開口部によって定義された家の正面の追加部分を作成しています。アーチ型の都会的な窓は、中に入る前から中に何があるかを垣間見ることができ、中に喜びと創造的なエネルギーをもたらします。内部の 3 倍の高さのスペース内に位置する一連の集会エリアには、互いに見渡すテラスがあり、訪問者はパフォーマンスを鑑賞しながら見ることも見られることもできます。
同様に音楽そのものの抒情性からインスピレーションを得たスノヘッタは、グランド ブールバードとサミュエル シェパード ドライブの角に新しくなった公共広場を設計し、コンサート ホールの活動を屋外の陽光が降り注ぐ居心地の良い広場にもたらしました。都市的には、このスペースは近隣の芸術施設のエネルギーを集中させ、イベント前の集会のためのスペースから、さらに東にある車の降車場を統合したスペース、誰もが自然を楽しむための植物が生い茂る庭園まで、多くの機能を果たすダイナミックな新しい公共スペースを作り出しています。
敷地内の他のエリアでは、流体循環および到着ゾーンが人々を目的地に迅速に移動させると同時に、柔軟なプログラミングに使用できる追加スペースも提供します。広場全体にわたる一連のルートにより、多方向からアクセスできる通路が提供されます。そびえ立つ植栽がエントランスを囲み、訪問者に歓迎の雰囲気を与えています。
パウエル ホールの東側に沿った裏の拡張施設は、スタッフやミュージシャン、コミュニティ イベント、教育活動、その他の共同プログラムのための最先端のスペースを提供するとともに、芸術分野全体のイノベーションのハブとして機能します。この拡張により、SLSO アンサンブルのための近代化されたリハーサル スペース、拡張された楽屋室、新しいメディアとレコーディング スイート、ミュージシャンとゲスト アーティストのための保管エリアが誕生します。
再概念化されたセントルイス交響楽団は、音楽、コラボレーション、コミュニティへの新たな取り組みを示し、コンサート ホールの新たな基準を設定し、過去との共鳴する対話を確立します。
プライムプロジェクトチーム:
スノヘッタ: プロジェクトリーダー兼デザインアーキテクト
Christner Architects: 記録的な建築家
Schuler Shook: 演劇計画コンサルタント
BSI コンストラクターズ: 建設マネージャー
キルケゴール: 音響設計
写真撮影:サム・フェントレス
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