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2025-10-21 03:05:00
NTTは10月20日、大規模言語モデル(LLM)の「tsuzumi 2」(ツヅミ ツー)の提供を開始した。
tsuzumi 2は、2023年11月に発表した「tsuzumi」の後継版だ。先代の特徴は継承しつつ、日本語性能の向上などを実現している。
10月20日に開催された発表会の内容に基づき、tsuzumi 2の特徴や、NTTのAI事業の状況を解説する。
金融・医療・公共分野の知識を強化

tsuzumi 2の日本語性能について、NTT執行役員の木下真吾氏は「同じサイズ帯のモデルと比べて、世界トップクラスの日本語性能を実現した」と話す。
また、要望が多かったという専門分野の知識強化も特徴だ。特に、金融・医療・公共分野の知識を強化している。
その結果、前出のような分野において、企業がLLMをカスタマイズする際に必要な学習データの量が減った。
例えばファイナンシャル・プランニング 技能検定2級の試験の合格ラインに達するのに、グーグルの「Gemma-2 27B」は1900問の追加学習を要する。一方で、tsuzumi 2はその約10分の1の200問で済んだという。

発表会ではtsuzumi 2の動作デモも実施。例えば、企業が出すニュースリリースの改善点をリスト形式で出すタスクでは、OpenAIの「gpt-oss-20b」が指示を守らず表形式で出力した一方、tsuzumi 2はリスト形式で出力。出力速度が速く、原文の情報を維持したことをアピールした。
また、tsuzumi 2に契約書案を入れると、同時に入れたチェックリストと突き合わせ、条項の過不足や問題点を表形式で表示した。表記揺れや大文字・小文字の統一といった細かな点までカバーした改善案を出す様子も示した。
生成AI関連の受注は海外のほうが多いNTT

NTTによると、同社の生成AI関連の受注金額は2024年度が436億円。しかし、2025年度第1四半期の3カ月間だけで670億円を受注し、2025年度全体では1500億円の受注となる見通しだ。また、2027年度には5000億円以上の受注を見込んでいる。
2025年度第1四半期の受注件数の内訳は、国内が521件、海外が約1300件と、海外のほうが多い。NTT常務取締役の大西佐知子氏は、「海外ではAIのニーズが顕在化している企業が多い」と分析する。
すでにドイツのBMWや複数の銀行、ラスベガスのカジノ運営会社などがNTTのソリューションを導入しているという。
国内と海外を合わせて多くの受注を獲得しているNTTの生成AI関連事業だが、tsuzumiシリーズの受注が占める割合はまだ少ないようだ。
tsuzumi 2によって新たな価値を創出するための提携も

会見では、tsuzumi 2を利用した新たな価値創出として、NTTドコモビジネスと富士フイルムビジネスイノベーションの連携も発表した。
富士フイルムビジネスイノベーションは、AI技術ブランド「REiLI」(レイリ)を展開。例えば企業内の契約書や提案書など、形式の異なる文字や図を含む「非構造化データ」を構造化し、情報として活用できる形に変える技術を有している。
この構造化技術とtsuzumi 2を組み合わせ、企業内の文書や画像データの分析を高度化するソリューションの提供を目指していく。
また、NTTは小規模なAI同士を連携させる「AIコンステレーション」の開発も進める。複数のAIが議論しながら1つのタスクを解く仕組みで、木下氏は「AIがネットワーク越しに連携し、多様性をキープしながら複雑な課題に対応できる」と話す。
11月19日から開催予定の「NTT R&Dフォーラム 2025」では、tsuzumi 2を使った最新ソリューションを展示する予定だ。
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