1758946093
2025-09-26 23:30:00
- ロッキード・マーティンは無人ステルス戦闘機べクティスを公開した。
- べクティスは戦闘での生存性と他の航空機と協力して戦う能力を重視して設計された無人機だ。
- この戦闘機は、人間のパイロットを補助し、さまざまな任務で航空戦力を高めることを目指すものだという。
アメリカの大手防衛企業であるロッキード・マーチン(Lockheed Martin)は、最高レベルのステルス戦闘機を製造してきたが、今回は操縦席に人がいない新しい機体を開発している。
2025年9月21日、ロッキード・マーチンは毎年開催されているアメリカ空軍協会(Air & Space Force Association)の「エア・スペース・サイバー会議(Air, Space & Cyber Conference)」で最新プロジェクトである無人戦闘ドローン「べクティス(Vectis)」を発表した。
同社はプレスリリースで、この機体を「グループ5の生存性と攻撃力を備えた協調型戦闘機」と説明した。グループ5とは、敵の防御を突破して攻撃できるように設計された、最大級の無人航空システム(Unmanned Aircraft System:UAS)のことだ。
「べクティスは、複雑なシステム統合、高度な戦闘機開発、そして自律技術といった我々の専門知識の集大成だ」とロッキード・マーチン先進開発計画(Lockheed Martin’s Advanced Development Programs)、通称スカンクワーク(Skunk Works)担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのO・J・サンチェス(OJ Sanchez)は述べ、さらに同社が「高性能でカスタマイズ可能、かつ手頃な価格の機動型ドローンフレームワークに基づき、航空戦力の新たなパラダイムを作り出している」と付け加えた。
有人戦闘機とともに戦う無人機

この戦闘機型ドローンは、調整された戦闘機(CCA)で、新しい「ロイヤル・ウィングマン(Loyal Wingman:忠実な僚機)」と呼ばれる有人機のパートナーとして戦う無人システムの一種だ。アメリカ国防総省や防衛産業のリーダーたちはこの機体の単独飛行や有人戦闘機と協調しての飛行を期待している。また、人間のパイロットを補助しながら、戦闘機同士の空対空戦闘や、敵のレーダーや通信、センサーを妨害する電子戦、その他にも監視・偵察などさまざまな任務で使われることも想定され、人間のパイロットでは危険すぎる任務も代わりに行う可能性があるという。
元米空軍長官のフランク・ケンドール(Frank Kendall)は以前、概算目標として約1000機のCCAを導入する構想を示していた。この構想は、将来の次世代制空戦闘機(Next Generation Air Dominance:NGAD)200機に対して2機のCCA、さらにステルス戦闘機であるF-35戦闘機300機にもそれぞれ2機のCCAを組み合わせるものだ。その目的は、有人機を増やさずに戦闘力を高めることにあり、パイロットの危険や負担を減らすことにある。さらに、CCAは有人戦闘機に比べてコストも大幅に低い。
アメリカ空軍が最終的にどれだけのCCAを導入するかはまだわかっておらず、開発は初期段階にある。CCAプログラムで現在有力とされているのは、ゼネラル・アトミックス(General Atomics)とアンドゥリル・インダストリーズ(Anduril Industries)が開発した無人機XQ-67AとFury(フューリー)だ。これらの無人機は、2025年の初めに、それぞれ正式な戦闘機型ドローンとしての識別番号が付けられ、XQ-67AはYFQ-42A、FuryはYFQ-44Aとなった。
CCAに似た他の機体には、ボーイング(Boeing)のMQ-28ゴーストバット(MQ-28 Ghost Bat)、クラトス(Kratos)のXQ-58Aヴァルキリー(XQ-58A Valkyrie)、そして今回のロッキード・マーティンのべクティスがある。
ステルス戦闘機

古参の大手防衛企業であるロッキード・マーチンは、1970年代からステルス戦闘機に多額の投資を行ってきた。当時、同社の極秘開発部門であるスカンクワークスは、レーダーに探知されないように設計された初の実用ステルス戦闘機F-117ナイトホーク(F-117 Nighthawk)を開発した。
ロッキード・マーチンは、ボーイングやプラット・アンド・ホイットニー(Pratt & Whitney)と共同で、第5世代ステルス戦闘機F-22ラプター(F-22 Raptor)の主要請負企業を務めた。F-22は非常に高価な制空戦闘機で、すでに生産は10年以上前に終了しているが現在も運用されている。また、同社は統合打撃戦闘機(Joint Strike Fighter)のF-35ライトニングII(F-35 Lightning II)も製造しており、この機体の能力をさらに高度にアップグレードした「第5世代戦闘機のアップグレードバージョン」を開発する計画だ。
アメリカの空軍力にとって重要で、次世代能力への足がかりとなる機体であるにもかかわらず、この高度なステルス戦闘機は、管理のずさんさや際限なく増えていく開発費に悩まされてきたことで悪名高い。
NGADは現在F-47という名称で呼ばれており、アメリカ初の第6世代戦闘機である。この開発では、ボーイングが担当企業に決まったが、ロッキード・マーチンも自社の知識や設計を他のプロジェクトに活かす方法を探している。
初期の低視認性ドローンRQ-170センチネル(RQ-170 Sentinel)を製造したロッキード・マーチンは、べクティスの発表時に「長年のステルス技術の経験を活かし、CCAとして非常に高い生存性がある」と述べた。
さらに「スカンクワークスは、速度や高度、形状、先進素材などの技術を活かし、有人機・無人機を過酷な環境でも安全に運用できるよう考え、パイロットや戦闘員が直面する難しい課題を解決してきた」と説明している。
#ロッキードマーチン次世代無人ステルス戦闘機ベクティスを発表 #Business #Insider #Japan