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2025-07-05 23:30:00
すべては2002年に始まった
IBVの構想は2002年に誕生した。創業者であり会長であるアショク・セウナレイン(Ashok Sewnarain)が、南アフリカのある銀行で、女性が貸金庫の利用に3年待たなければならないと話しているのを偶然耳にしたことがきっかけとなった。
2005年、彼はケープタウンのゲートウェイ地区にあるショッピングモールで、最初の金庫を開設した。
セウナレインはそれまで不動産業と格安ホテル業に従事してきた。それ以前は、大学を中退したのち、父親の下で働いていた。
彼は、創業初期が最も困難だったとBusiness Insiderに語っている。というのも、銀行や公的機関ではなく個人が「世界クラスのプライベート金庫施設」によるサービスを提供しようとしていたためだ。
家族の支援を受けながら、認証済みの金地金の販売・取引を行うIBVゴールド(IBV Gold)を立ち上げたことで、事業は成長軌道に乗った。現在では9つの支店を展開しており、さらに新たな拠点の開設も進行中だ。
ロンドン支店は「グレードII指定建造物」

IBVロンドン支店は2020年、パーク・レーン沿いの五つ星ホテルの向かいにある「グレードII指定建造物」(イギリスの歴史的建造保護制度の対象となされている建物)内のオフィスで開業した。
かつて銀行が入居していたこの建物で、イギリス最初の拠点を構えることがセウナレインの望みだった。
その後、IBVは施設を最高水準のセキュリティを備えた空間へと作り変えた。
数年かけて世界最高水準のセキュリティシステムを構築

改装にあたっては、高級デパート「ハロッズ」で貸金庫部門を統括していたショーン・ホーイ(Sean Hoey)がマネージング・ディレクターとして招かれた。
施設には最先端のセキュリティシステムが導入されており、入館者は生体認証リーダーで指紋と虹彩の両方をチェックされる。金庫を保護するガラスは防弾仕様で、空間全体は床から天井まで鋼鉄で覆われている。
また、振動検知センサーが設置されており、金庫に対する不正な操作があれば即座に警報が発せられる仕組みとなっている。
IBVは、二重鍵システムを採用し、顧客に専用の特殊なキーを提供している。金庫の利用に際しては、高度な訓練を受けた警備担当者の付き添いのもとで案内される。
IBVで金庫の設計を始めた頃、セウナレインはアメリカ、ヨーロッパ、中国、インドの金庫メーカーやセキュリティ設計会社を訪ねて情報を集めたという。
「当社のセキュリティは、問題が起きてから対処するのではなく、事前に防ぐという理念に基づいているため、セキュリティのレイヤーとレベルが極めて高い」と彼は語った。
金庫のサイズはさまざま

IBVの金庫は、携帯電話が収まる程度の小型サイズから、部屋丸ごとの大型サイズまで、9種類が用意されている。最も人気が高いのは最小サイズの金庫だという。
利用料金は年額600ポンド(約11万7000円)からで、部屋サイズになると250万ポンド(約4億9000万円)に達する。
IBVと同様に特別な高級なサービスを提供しているのが、ホーイの元職場である老舗デパートのハロッズであり、ロンドンにおけるIBVの有力な競合とされている。
1896年に設立されたハロッズの金庫施設は、重さ3トンの鋼鉄製の扉の奥にあり、利用者は自らパスワードを設定し、それと併せて鍵が支給される。
ハロッズで提供されている最小の貸金庫は、IBVの最小サイズよりわずかに大きく、料金は年額525ポンド(約10万円)となっている。最大サイズになると年額1万8250ポンド(約360万円)となる。
一方で、より手頃な価格で貸金庫サービスを提供する銀行もある。
ロイズ銀行(Lloyds Bank)の貸金庫の利用料金は年額200ポンド(約4万円)から475ポンド(約9万3000円)で、メトロ銀行(Metro Bank)の貸金庫は240ポンド(約4万7000円)から750ポンド(約14万7000円)の価格帯で利用できる。
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