1725007248
2024-08-30 08:00:00
社会課題解決とビジネスの両立──。
あらゆる企業が試行錯誤を重ねるこのテーマに「食」を通じて挑んでいるのが、100%プラントベース(植物由来)のアメリカンベイクショップ「ovgo Baker(オブゴベイカー)」だ。
製造・販売する焼き菓子は動物性の原材料を一切使わず、できる限りオーガニックや国産の食材を使用。看板商品のチョコレートチップクッキーは、卵やバターなどの乳製品を使った一般品と比較して、温室効果ガス排出量を約84%も削減している。
創業者の溝渕由樹さんは、会社員を経て20代で起業。「一枚のクッキーが環境問題や食糧問題を知るきっかけになれたら」と語る彼女の原動力とは。起業から事業拡大への道のりと、現在の新たなキャリアで目指すことを聞いた。
プラントベースのクッキーで、新しい選択肢を

B Market Builder Japan共同代表/ovgo Baker創業者の溝渕由樹(みぞぶち・ゆき)さん。1993年東京都生まれ。2016年三井物産に新卒で入社し、法務部で契約書業務などを担当。その後DEAN&DELUCAでの勤務を経て、2020年に株式会社ovgoを創業。2024年3月に、一般社団法人 B Market Builder Japan 代表理事(共同代表)に就任した。
──溝渕さんは2020年にovgo Bakerを立ち上げ、その後2年で全国に店舗を展開。最近では虎ノ門ヒルズに新店舗をオープンするなど、順調に拡大を続けています。そもそも起業のきっかけは何だったのでしょう。
溝渕由樹さん(以下、溝渕):学生時代にロンドンに留学していたのですが、人権問題や発展途上国の支援に興味があり、セーブ・ザ・チルドレン※のインターンに参加していました。
その時に気づいたのが、どれほど素晴らしい活動目的があっても、活動資金を寄付金に頼っていると、その活動自体がサステナブルでなくなってしまうリスクがあるということ。
この経験から、ビジネスの枠組みの中で社会を良くする仕事ができないかと思い、商社に入社しました。
3年ほど法務部門で働いて専門的な経験を積んだ後、「仕事」と「自分自身が好きなこと」を両立できたらもっと幸せに楽しく働けるんじゃないかと考えて、ずっと好きだった「食」の分野にチャレンジしようと思いました。
※1919年にイギリスで創設された、子ども支援の国際NGO。

2024年1月にリニューアルオープンした「ovgo Baker Edo St. (オブゴベイカーエドストリート)」。店内にはクッキーの甘い香りが漂う。
──クッキーをはじめovgo Bakerの焼き菓子は「卵もバターも入っていないのにおいしい」「ヴィーガンじゃないけど食べ続けたい」と多くのファンがいるそうですね。
溝渕:私自身、商社を辞めてアメリカやブラジルを旅していた時に、初めてプラントベースの焼き菓子を食べて、あまりのおいしさにびっくりしたんです。さらにプラントベースの食品は環境問題や食糧問題の解決と切っても切り離せない関係だと知って、とても興味が湧きました。
ヴィーガンやグルテンフリーといった選択肢がある中で、プラントベース(植物由来)もその一つとして当たり前に手に取ることができる環境をつくれたら、より多くの人の多様な考え方や生き方を尊重できるはず。
そんな思いから、仲間を誘ってクッキーづくりを始めました。
“ここぞ”という時のチャンスを逃さない

小学校の同級生と共に創業したovgo。社名は、“organic, vegan, gluten-free as options”の頭文字から名付けた。
──2019年にフリーマーケット出店を果たし、2020年に株式会社ovgoを設立、2021年に東京・日本橋小伝馬町に初路面店をオープン。怒涛の創業期ですが、経営者として悩んだり壁にぶつかったりしたことは?
溝渕:資金繰りに人繰りに、もう大変なことだらけで……事業成長のスピードに人材の採用や教育が追いつかないことや、自分たちのパーパスにマッチした投資家の方を見つけることが大変でした。
キャッシュフローの面では、企業の法務部に勤務していた経験から、創業当初から会社経営には経費管理やガバナンスの観点でビジネス・カードが必要という意識があり、早々に申し込みを行いました。
いくつかの選択肢の中から選んだのが、アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードです。
──決め手は何だったのでしょうか。
溝渕:月々の限度額が一律ではなく、それぞれの会社に合わせて柔軟に設定されている点に魅力を感じました。
会社経営をしていると、思いがけないタイミングで大きな額の支払いが発生することがあります。そんな時も、私の場合は支払い限度額に悩まされず助かりましたね。※1
また基本的には、アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードに支払いを一本化していたため、経費管理が簡素化でき経営に集中できるし、気がついたらポイントがたくさん貯まっていたのも良かったです。
※1 利用限度額は、カードの利用実績や支払い実績によって決まります。必ずしも高額の利用限度額を約束するものではありません。なお、ご相談に応じて一時的に引き上げることが可能な場合もありますが、審査によって決まるため、希望に沿えない場合があります。

──アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードでは、2023年2月から「ペイフレックス® for Business ※2 あと分割」の提供が始まりました。オンラインで24時間いつでも「あとから」分割払いに変更可能なサービスですが、「こんな時に役に立ちそう」と思うシーンはありますか。
溝渕:ビジネスに急な展開はつきものです。“今度〇〇をやらないか”など大きなチャンスが巡ってきた時、資金が確保できないことで事業拡大やビジネス機会を逃してしまうのは勿体ないですよね。
私も起業したばかりの頃は、大口の注文が入った時やポップアップストア出店の話がきた際などは、資金繰りに苦労しました。1カ月後には入金されるけれど、先に原材料を買っておかなければいけないとか、イベント出店のために人を多めに雇わないといけないとか……。
そんな時、選択肢として分割払いが視野にあれば、計画的に管理することができ、“ここぞ”という時の強力なサポートになりそうです。あとから分割払いにできると思えば、安心して新しい挑戦ができるようになります。
また、「ペイフレックス® for Business あと分割」は支払い回数を3・6・12回から選べて、支払いの見通しが立ったらいつでも繰り上げ返済ができるのもいいですね。
その他にも、売り上げ入金の遅延や先行する仕入れ費用、月々の諸経費と納税が重なるタイミングなど……必要に応じて月々の収支のバランスを調整するのにも役立ちそうです。
特に中小企業や一人会社の経営者、スモールショップオーナーにとって心強い味方になるはず。事業を行っている家族や友人にも、アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードを勧めたいなと思います。
※2 「ペイフレックス® for Business」のご利用可能枠は、審査により30万円から最高1,000万円の範囲内で設定されます。
“すべての人にやさしい社会”を実現したい

──ovgoは2022年12月、国内の飲食店で初となるB Corp認証※を取得。溝渕さんはその後、2024年1月にB Corp認証機関である「B Lab Global」の日本支部の共同代表に就任されましたが、どんな経緯があったのでしょうか。
※環境や社会に配慮した公益性の高い企業であることを証明する国際的な認証制度。
溝渕: B Corpの「B」はBenefit for allの略で、株主、社会、環境、従業員、顧客などあらゆるステークホルダーに利益を与えられる企業を認証する制度です。
パタゴニア、ダノンなどが取得していることで知られていますが、日本では「B Corp=環境に良いことをしている企業」といった偏ったイメージが広まっていることに課題を感じていました。
また、世界で8900社が取得しているのに対し、日本企業は40社程度にとどまっています。
ovgoがB Corpを取得するまでに2年ほどかかったのですが、当時は日本に事務局がなく情報収集も大変だったので、2023年の夏にちょうどovgoの代表を交代したタイミングで日本支部立ち上げの話を聞き、ぜひ力になりたいと手を挙げました。

──今後さらにチャレンジしたいことを教えてください。
溝渕:B Market Builder Japanの目下の目標は、B Corp認証の認知拡大です。取得した企業同士のネットワークの活性化にも力をいれていて、海外のB Corp取得企業が日本に進出する際に国内企業との橋渡しをするなど、新たなつながりも生まれ始めています。
B Corpは大企業だけではなく、一人会社からスタートアップ、中小企業まで、さまざまな企業が取得に向けて動いています。インクルーシブかつ公平で、リジェネラティブ(regenerative:再生型)な経済を目指すB Corpの考えが日本中に広まり、すべてのステークホルダーが幸せを共有できる社会をつくっていきたいです。
会社員から経営者へ、そして現在は社会の変革を担う新たな組織の一員としてチャレンジを続ける溝渕さん。
ビジネスを立ち上げ、事業成長を遂げるまでには資金繰りなどの苦労があったが、アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードを活用することで、その壁を乗り越えてきた。ここぞという時、タイミングを逃さずにチャンスをつかんできた彼女の次の一歩は、始まったばかりだ。
#日本橋虎ノ門ヒルズで話題若者が集まるアメリカンベイクショップovgo #Bakerは社会の何を変えたのか #Business #Insider #Japan

