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2024-08-24 23:00:00
小惑星が恐竜の絶滅につながったという説には、多くの専門家が合意している。
マーク・ガーリック/サイエンス・フォト・ライブラリー/ゲッティイメージズ
- 6600万年前にほとんどの恐竜を絶滅させた小惑星チクシュルーブは、その起源を探るための痕跡を残していた。
- チクシュルーブが衝突した際にできたK-Pg境界に含まれるルテニウムの濃度から、それがどこから来たのか明らかになったと研究チームが発表した。
- この衝突体は、小惑星帯(火星と木星の軌道の間で多くの小惑星が存在する領域)に移動する前に、外太陽系(小惑星帯を超えた、木星、土星、天王星、海王星を含む領域)で形成された可能性が高いのだという。
研究者チームは、6600万年前に地球に衝突してほぼすべての恐竜を絶滅させた小惑星チクシュルーブの起源を明らかにしたと述べている。
彼らの発見は、地球上の生命に重大な脅威を与える潜在的に危険な小惑星を探索しているアメリカ航空宇宙局(NASA)の助けになるだろう。
小惑星は、太陽系のどこで形成されたかによって異なる化学組成を持っている。
恐竜を絶滅させたチクシュルーブの起源を特定するために、研究チームは大量絶滅の時代にさかのぼるいくつかの場所からサンプルを採取し、それらに含まれるさまざまな元素を分析した。
中でもチームが注目したのはルテニウムだった。この元素は地球上ではレアメタルだが、小惑星には多く存在する。
ルテニウムの濃度は、小惑星が「『外太陽系』で形成されたのか、あるいは『内太陽系』で形成されたのか」を示すよい指標になると、研究チームの一員であるマリオ・フィッシャー=ゲッデ(Mario Fischer-Gödde)がBusiness Insiderに語っている。
恐竜をはじめ、地球上の全生命体の最大75%を絶滅させたチクシュルーブ小惑星は、過去5億4100万年間に地球に衝突した他の多くの隕石とは異なり、内太陽系(太陽に近い水星、金星、地球、火星から小惑星帯までの領域)ではなく、外太陽系(小惑星帯を超えた、木星、土星、天王星、海王星を含む領域)で形成されたことをフィッシャー=ゲッデらの研究チームは発見した。
この小惑星は地球に衝突するずっと前に、小惑星帯に到達していた可能性が高い。というのも、初期の太陽系で木星が太陽に近づいたとき、その重力の影響で、遠くにあった小惑星が太陽に接近したからだとフィッシャー=ゲッデは説明する。
危険な小惑星がどこにあるのか、NASAはまだ把握していない

恐竜は何百万年も繁栄したが、そのほとんどは6600万年前の大量絶滅を生き延びることができなかった。
チャーリー・トリバロー/ゲッティイメージズ
巨大な小惑星の衝突は滅多にあることではないが、NASAをはじめとする宇宙機関は、次の大量絶滅を引き起こす可能性のある衝突体について、できる限りのことを知ろうとしている。それはたった1回で十分だからだ。
このような衝突体については、どこにあるのか、どの種類が最も脅威をもたらすのかなど、まだ多くの不明点がある。
だが、これまで地球に衝突した主な小惑星の起源についての理解を深めることが、将来のリスクを見極めるのに役立つだろう。
ルテニウムが発見されたことで、チクシュルーブ・クレーターを作った「まさにその物体に一歩近づいた」と、アムステルダム自由大学の名誉教授ヤン・スミット(Jan Smit)はBusiness Insiderに宛てたメールに記している。スミットは今回の研究には関与していない。
地球に滅多に衝突しないタイプの小惑星が、信じられないほどの被害をもたらした

6600万年前に地球に衝突したチクシュルーブ小惑星の想像図。
ソーラーセブン/ゲッティイメージズ
フィッシャー=ゲーデらは、過去5億4100万年間に衝突した5つの小惑星に関するサンプルを分析した。そこから検出されたルテニウムの濃度は、サンプルのほとんどが内太陽系にあるS型小惑星(ケイ酸鉄やケイ酸マグネシウムなどの石質の物質を主成分とする小惑星)由来であることを示していた。
一方、チクシュルーブが衝突した際にできたK-Pg境界(中生代白亜紀と新生代古第三紀の境目)から採取されたサンプルは、外太陽系に存在するC型小惑星(炭素系の物質を主成分とする小惑星)由来であることを示していた。
これまでの研究では、チクシュルーブがC型小惑星であることが示唆されていたが、今回のルテニウムのデータによってそれが裏付けられたとスミットは述べている。
地球に衝突した隕石の約80%はS型小惑星の破片だと、フィッシャー=ゲッデは説明する。
S型の衝突体が多い理由は明らかではないが、C型の衝突体が少ないのは、それがより分解されやすく、地球の大気圏を通過できない傾向があるからではないかと彼は考えている。
「これまでのところ、どちらのタイプの小惑星が大量絶滅を引き起こす可能性が高いかはまだ分からない」とフィッシャー=ゲッデは述べている。
しかし、チクシュルーブの衝突による大量絶滅は、C型小惑星が地球に壊滅的な影響を与える可能性があることを示している。このときは小惑星のサイズや衝突した場所など、さまざまな要因が重なって広範囲にわたる破壊につながった。
「この衝突はある種の大いなる宇宙的な偶然の一致であり、我々は皆、感謝すべきだ。これがなければ、今日の地球は非常に異なったものになっていたかもしれないからだ」とフィッシャー=ゲッデは述べていた。
研究チームはこの研究結果をサイエンス(科学)に発表した。
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