9月28日のNYダウ反落と原油先物の上昇
9月28日の米国株式市場で、NYダウは前週末比347ドル安の5万1481ドルと反落して終えた。日経新聞が報じた。イラン情勢を巡る先行き不透明感から米国原油先物が上昇したほか、米国長期金利の上昇も株式相場を下押しした。トランプ大統領は9月26日、停戦を巡るイランの提案を拒否すると話したと伝わった。イランは一定の条件を満たせば、7日以内にホルムス海峡を開放する案を米国側に示していたが、受け入れなかったという。ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプ氏が11月の米国中間選挙後にイランへの爆撃を再開する可能性が高いとする関係者の考えを伝えていた。
イラン情勢の先行き不透明感から、米国原油先物市場ではWTIの期近物が一時1バレル=96ドル台半ばと、前週末の終値92.41ドルを大幅に上回った。原油高を材料視し、米国長期金利は一時5.27%と、2007年6月以来の高水準を付けた。その後、アクシオスが「トランプ氏はイランが核開発計画に関して具体的な措置を講じるなら、見返りとしてイランへの制裁措置を緩和する用意がある」と伝えたことで中東情勢を巡る懸念がやや薄れ、原油先物が伸び悩むと米国株に見直し買いが優勢になる場面もあった。しかし、ボーイングが主力小型機「737MAX」のソフトウェア不具合判明で大幅安となったほか、セールスフォース、IBM、マイクロソフト、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェースなどの金融株も安かった。一方、ナイキやP&G、ウォルマートなどの消費関連株は上昇した。エヌビディアは取締役会が1500億ドルの追加自社株買い枠を承認したと9月28日に発表し、株主還元の強化を好感する買いが優勢となった。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は前週末比0.91%安と、3営業日ぶりに反落し、メタプラットフォームズ、テスラ、インテルが売られた。
9月29日の続落と長期金利の動向
9月29日の米国株式市場で、NYダウは前日比131ドル安の5万1349ドルと続落して終えた。日経新聞が報じた。米国長期金利の上昇が止まらず、金融株や消費関連を中心に売りが出た。米国長期金利の指標となる10年債利回りは一時前日比0.06%高い5.29%と、2007年6月以来の水準を付けた。30年債利回りは2002年以来の水準に達する場面もあった。市場では米国長期金利が上昇するペースが速く、どこまで上昇するか読めない懸念が広がっているとの指摘があった。金利の上昇で資金需要が鈍化するとの警戒から、金融株にも売りが出た形だ。
9月29日に発表された8月の米国雇用動態調査で求人件数は707.9万件となり、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想の720万件を下回った。9月の米国消費者信頼感指数も81となった。米国の景気に対する悲観的な見方が強まる一方で、日本株はNYダウに比べて独歩高の動きとなっており、日本株全体から見ても突出した強さを見せている。新規材料に欠ける米国市場では、金利の動向と中東情勢が引き続き相場の方向性を左右する要因となり、先行きに対する警戒感がくすぶっている。