日本語版
最新ニュース
日本

防衛費43兆円の根拠は?国会提出の詳細な資料はわずか5ページ:防衛省幹部がうっかり「実は…」:東京新聞 TOKYO Web

シリーズ 5: 「規模こそすべて」 - 疑問は残る政府が5年間で防衛費を総額43兆円に増額すると閣議決定して2年近くが経過した。 本当に必要な予算を積み上げたのか。具体的な証拠はまだ示されていない。 ◆必要な予算は積めたのか…野党が疑問 「防衛省にはずっと聞いている。43兆円の内訳を国民に説明するのはいつになるのか」 今年5月の参院予算委員会で、立憲民主党の小西宏之参院議員が木原稔防衛大臣と対立した。 国会で増額が初めて提案されて以来、43兆円という数字は規模に基づくものだという疑念がつきまとってきた。 バイデン大統領に「大幅な増加」を約束 防衛費増額が決まる半年前の2022年5月の日米首脳会談で、岸田文雄首相はバイデン大統領に防衛費の「大幅増額」を約束した。その後の参院選では、自民党が国内総生産(GDP)比1%程度に抑えていた防衛費を2%に引き上げると公約した。 防衛費を5年間で43兆円に増額すると、GDPのちょうど2%になります。 ついに明らかになった資料はすでに公開されているが… 2023年通常国会では、43兆円の増額が発表された直後から、野党は防衛費確保法案の審議で、43兆円の詳細な内訳を示すよう繰り返し要求した。 これに対し政府は「極めて現実的なシミュレーションを行い、必要な内容をまとめた」と説明するにとどまった。防衛省は2023年5月、通常国会会期末にようやく43兆円の内訳を示す一覧表を提出した。 防衛省は43兆円の予算の内訳を示した。A4判5ページの資料には数千億円に上る項目が記されている。 しかし、その文書はA4判5枚で、金額も数千億円単位が中心で、すでに公表されている内容の概略をまとめただけのものだった。 中には「装備品等の整備・開発費 陸自1.5兆円、海自3.8兆円、航空自衛隊3.2兆円」とある。 ◆自民防衛団体「予算増額が仕事」 野党は「国民から見れば、中身が分からないまま支払を強いられているように見える」と批判した。結局、43兆円の妥当性を検証できないまま国会は閉会した。 防衛省はその後、いくつかの追加文書を提出したが、プロジェクトの具体的な詳細を明確に理解するにはまだ程遠い。 自民党の元国防委員長は次のように述べている。 「我々の仕事は防衛予算を増やすことだ。43兆円の予算の内訳には興味がない」 ◆今年5月現在も「職員がエクセルファイルの整理を続けている」 22年7月まで防衛省事務次官を務めた島田和久氏はインタビューで「GDP比2%は同盟国の米国など北大西洋条約機構(NATO)諸国が指針として合意しており、国際基準として意義がある。これまで日本が防衛費抑制のため独自に定めてきた『1%枠』とは性質が異なる」と述べた。 その上で島田氏は「以前は省内に『どうせ防衛費は増えない』という諦めの空気があったが、それでは国を守れない。数値目標にとらわれず、21年ごろから時間をかけて必要な事業を積み上げてきた」と強調した。 防衛省・自衛隊の一連の不祥事を受け、衆院安全保障委員会の閉会中審査で質疑に応じる木原防衛大臣(国会内) 必要な予算を積み上げたにもかかわらず、なぜ詳細が示されないのでしょうか? 木原防衛相は「数万件の事業が山積しており、それをまとめたエクセルファイルを確認している」と述べ、5月の国会でのこの質問に対しては、いまだに詳細な内訳が示せない理由について「1つの事業でも複数の項目にまたがるケースがあり、職員が整理している最中だ」と答えた。 ◆ 綿密な準備:「最初からあったわけではないだろう」 43兆円という数字の根拠を追及してきた小西氏は「最初から綿密な計画があったとは思えない。国民や国会への責任を果たさずに数字だけで5年間の予算を確保できれば財政民主主義は崩壊する」と指摘する。 立憲民主党の長妻昭衆院議員政調会長は、1年半前、国会内の議員事務所で防衛省職員が語った言葉を今も覚えている。 防衛費の内訳を尋ねたところ、言葉に詰まって「43兆円と言っているが、実際は3割増しを要求している部分もある」と口走ってしまった。これではまずいと悟ったのか、隣にいた同僚がすかさず私を制止した。 長妻氏は「日本を守るために必要だということは多くの人が理解していると思うが、実際には事業化が完了する前に防衛力整備計画が閣議決定されたのではないか」と疑問を呈した。 ◆…

防衛費43兆円の根拠は?国会提出の詳細な資料はわずか5ページ:防衛省幹部がうっかり「実は…」:東京新聞 TOKYO Web


シリーズ 5: 「規模こそすべて」 – 疑問は残る
政府が5年間で防衛費を総額43兆円に増額すると閣議決定して2年近くが経過した。

本当に必要な予算を積み上げたのか。具体的な証拠はまだ示されていない。

◆必要な予算は積めたのか…野党が疑問

「防衛省にはずっと聞いている。43兆円の内訳を国民に説明するのはいつになるのか」

今年5月の参院予算委員会で、立憲民主党の小西宏之参院議員が木原稔防衛大臣と対立した。

国会で増額が初めて提案されて以来、43兆円という数字は規模に基づくものだという疑念がつきまとってきた。

バイデン大統領に「大幅な増加」を約束

防衛費増額が決まる半年前の2022年5月の日米首脳会談で、岸田文雄首相はバイデン大統領に防衛費の「大幅増額」を約束した。その後の参院選では、自民党が国内総生産(GDP)比1%程度に抑えていた防衛費を2%に引き上げると公約した。

防衛費を5年間で43兆円に増額すると、GDPのちょうど2%になります。

ついに明らかになった資料はすでに公開されているが…

2023年通常国会では、43兆円の増額が発表された直後から、野党は防衛費確保法案の審議で、43兆円の詳細な内訳を示すよう繰り返し要求した。

これに対し政府は「極めて現実的なシミュレーションを行い、必要な内容をまとめた」と説明するにとどまった。防衛省は2023年5月、通常国会会期末にようやく43兆円の内訳を示す一覧表を提出した。

防衛省は43兆円の予算の内訳を示した。A4判5ページの資料には数千億円に上る項目が記されている。

しかし、その文書はA4判5枚で、金額も数千億円単位が中心で、すでに公表されている内容の概略をまとめただけのものだった。

中には「装備品等の整備・開発費 陸自1.5兆円、海自3.8兆円、航空自衛隊3.2兆円」とある。

◆自民防衛団体「予算増額が仕事」

野党は「国民から見れば、中身が分からないまま支払を強いられているように見える」と批判した。結局、43兆円の妥当性を検証できないまま国会は閉会した。

防衛省はその後、いくつかの追加文書を提出したが、プロジェクトの具体的な詳細を明確に理解するにはまだ程遠い。

自民党の元国防委員長は次のように述べている。

「我々の仕事は防衛予算を増やすことだ。43兆円の予算の内訳には興味がない」

◆今年5月現在も「職員がエクセルファイルの整理を続けている」

22年7月まで防衛省事務次官を務めた島田和久氏はインタビューで「GDP比2%は同盟国の米国など北大西洋条約機構(NATO)諸国が指針として合意しており、国際基準として意義がある。これまで日本が防衛費抑制のため独自に定めてきた『1%枠』とは性質が異なる」と述べた。

その上で島田氏は「以前は省内に『どうせ防衛費は増えない』という諦めの空気があったが、それでは国を守れない。数値目標にとらわれず、21年ごろから時間をかけて必要な事業を積み上げてきた」と強調した。

防衛省・自衛隊の一連の不祥事を受け、衆院安全保障委員会の閉会中審査で質疑に応じる木原防衛大臣(国会内)

必要な予算を積み上げたにもかかわらず、なぜ詳細が示されないのでしょうか?

木原防衛相は「数万件の事業が山積しており、それをまとめたエクセルファイルを確認している」と述べ、5月の国会でのこの質問に対しては、いまだに詳細な内訳が示せない理由について「1つの事業でも複数の項目にまたがるケースがあり、職員が整理している最中だ」と答えた。

◆ 綿密な準備:「最初からあったわけではないだろう」

43兆円という数字の根拠を追及してきた小西氏は「最初から綿密な計画があったとは思えない。国民や国会への責任を果たさずに数字だけで5年間の予算を確保できれば財政民主主義は崩壊する」と指摘する。

立憲民主党の長妻昭衆院議員政調会長は、1年半前、国会内の議員事務所で防衛省職員が語った言葉を今も覚えている。

防衛費の内訳を尋ねたところ、言葉に詰まって「43兆円と言っているが、実際は3割増しを要求している部分もある」と口走ってしまった。これではまずいと悟ったのか、隣にいた同僚がすかさず私を制止した。

長妻氏は「日本を守るために必要だということは多くの人が理解していると思うが、実際には事業化が完了する前に防衛力整備計画が閣議決定されたのではないか」と疑問を呈した。

◆ 1300億円使いきれず…財務省関係者「多すぎる」

財務省正門前

今年7月、23年度の防衛費のうち、予算化されながら使われなかった「使い残し」が約1300億円に上ることが明らかになった。これは、2011年度の約1800億円に次ぐ、07年度以降で2番目に大きい額だ。

財務省幹部は「新たな財源が必要だと言い、決算の黒字化や歳出改革で年間数千億円を捻出している。それでも、この未使用額は多すぎる」と批判する。

情報公開請求から1か月後、防衛省からこんなものが送られてきました。

東京新聞は4月、木原防衛相が確認したエクセルファイルについて防衛省に情報公開請求を申し立てた。1カ月後、防衛省から通知が届いた。開示決定の期限は原則30日だが、特例が適用され、期限は来年8月まで延長された。

防衛省が8月30日に発表した2025年度予算の概算要求額は過去最高の8兆5000億円となった。川崎重工業の接待疑惑は、防衛好調の中で官民癒着が深まり不正につながる危険性を浮き彫りにした。税金は適正に使われているのか。43兆円に膨れ上がった防衛費を全6回で検証する。(本連載執筆:加藤豊弘)


2024-09-09 21:00:00
1725994753
#防衛費43兆円の根拠は国会提出の詳細な資料はわずか5ページ防衛省幹部がうっかり実は東京新聞 #TOKYO #Web

執筆者について: nipponese

Nipponese News編集部は、国内外のニュースを日本語で分かりやすくお届けします。