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米司法省の有権者名簿収集方針を連邦地裁が違法と判断し差し止め

2026年10月9日、連邦地裁のスパークル・スクナナン判事は、米司法省が有権者名簿を収集し移民データベースと照合する方針を違法と判断しました。ミッドターム選挙を控える中、トランプ政権の選挙管理への介入や有権者除外の試みに深刻な打撃を与える判決となりました。…

米司法省の有権者名簿収集方針を連邦地裁が違法と判断し差し止め

2026年10月9日、連邦地裁のスパークル・スクナナン判事は、米司法省が有権者名簿を収集し移民データベースと照合する方針を違法と判断しました。ミッドターム選挙を控える中、トランプ政権の選挙管理への介入や有権者除外の試みに深刻な打撃を与える判決となりました。

連邦地裁が司法省の方針を違法と判断

連邦地裁のスパークル・スクナナン判事は金曜日、連邦司法省が全米の各州から未編集の有権者名簿を回収し、連邦移民データベースと照合して非市民の有権者を特定しようとした政策を違法とする78ページの判決を下した。

スクナナン判事は、司法省の掲げるリスト維持方針について、プライバシー法や行政手続法に違反し、有権者を不当に選挙人名簿から排除する危険性をはらんでいると指摘した。裁判所は、名簿の回収および利用に関する同省の方針全体を全国規模で無効化した。司法省の政策は、アメリカ国民の権利を守るために慎重に作られた長年の法律に真っ向から反するものであると判事は述べている。

スパークル・スクナナン判事は次のように述べている。「裁判所は、本国における有権者名簿からアメリカ市民を削除し、さらに多くの人々から選挙権を奪う危険性を孕む政策、すなわちアメリカ人を守るために正当に制定された法律に真っ向から反する政策を差し止めます」

米司法省の有権者名簿収集方針を連邦地裁が違法と判断し差し止め
写真:CBS News

この判断は、すでに司法省へ提供された有権者ファイルだけでなく、現在法廷闘争が続いているファイルに対しても適用される。ただし裁判所の決定は、各州が自らの有権者名簿を維持することや、連邦政府が適法な手段を通じて州の正確な名簿維持の取り組みを支援することを妨げるものではない。

SAVEデータベースとの照合で市民が誤認

トランプ政権は昨年発令された大統領選挙・不正防止に関する大統領令に基づき、非市民による投票を取り締まるよう指示を出していた。これを受け、司法省は全米のほとんどの州に対して、氏名、生年月日、現住所、社会保障番号などの機密情報が含まれる未編集の有権者名簿の提出を要求した。

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協力に応じた約18州のデータは、国土安全保障省が管理する「Systematic Alien Verification for Entitlements(SAVE)」データベースと照合された。司法省はこのシステムを利用して不適格と判定された人物を洗い出し、参加した州に対して通知受領後45日以内に有権者名簿から削除するよう求めていた。しかし、SAVEシステムは不正確な市民権記録を含んでいるため、帰化市民らを誤って非市民と判定するリスクが指摘されている。

テキサス州デントン郡の居住者であるアンソニー・ネル氏を含む複数のアメリカ市民が、同システムによって誤って非市民と判定され、有権者登録を解除される事態が発生した。2006年の社会保障庁による監査では、約330万人の米国市民が非市民として誤認されていたことが判明しており、スクナナン判事はこうしたデータベースの不備や誤認リスクを司法省が適切に考慮していなかったと指摘している。

議会の権限逸脱を裁判所が断定

判決では、議会が有権者名簿の維持・管理の権限を連邦政府ではなく各州に与えている点を強調し、司法省にはこうした方針を執行する法的権限がないと結論づけた。

米司法省の有権者名簿収集方針を連邦地裁が違法と判断し差し止め
写真:Yahoo

スパークル・スクナナン判事は次のように述べている。「表面的な取り繕いのすべてを剥ぎ取ってみれば、争点となっている政策は、誰が投票できるかを決めようとする連邦政府の試みにほかなりません。しかし議会は、その権限を、我が国の憲法が常に位置づけてきた場所、すなわち各州に委ねているのです」

司法省が主張の根拠として挙げたHELP AMERICA VOTE ACTや国民投票登録法、1960年の公民権法などの法律や、有権者が登録しただけで市民権調査の対象になるとした解釈について、スクナナン判事は「驚くべき主張」であり、法典の趣旨を覆すものであると厳しく批判した。

米司法省の有権者名簿収集方針を連邦地裁が違法と判断し差し止め
写真:The Hill

スパークル・スクナナン判事は次のように述べている。「司法省は、アメリカ国民の権利を守るために慎重に作られた長年の法律を意のままに踏みにじることはできません」

ミッドターム選挙を控えた司法判断の行方

司法省はデータ提出を拒否した州に対して多数の訴訟を起こしていたが、すでに26件の訴訟において連邦地裁により却下または退けられていた。また、ジョージア州など各地の裁判所でも同様の判断が下されており、今回の全国規模の決定はこれまでの流れを決定づけるものとなった。ACLUのシニアスタッフ弁護士であるミン・チャン氏は、トランプ政権が選挙の運営を妨害し、有権者の権利を危険に晒すために極端な措置を繰り返してきたと非難している。

コモン・カースのプレジデント兼CEOであるヴァージニア・ケーズ・ソロモン氏は次のように述べている。「これは有権者にとっての勝利であり、司法省にとってはまたしても敗北です。トランプ政権が有権者のプライバシーデータを強奪し、我々の選挙を乗っ取ろうとするこうした自暴自棄な試みをやめるべき時が来ています」

連邦法では、連邦選挙の直前90日以内の期間における有権者の組織的な登録抹消が禁止されているため、今回の判決が11月3日のミッドターム選挙に与える実質的な影響には一定の制限があるものの、有権者のプライバシーや州の選挙管理権限を守る上で大きな意義を持つものと受け止められている。司法省側は本判決に対するコメントの要請に直ちには応じておらず、今後の対応や上訴の行方が注目されている。

執筆者について: nipponese

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