秋の行楽シーズンを迎えた日本国内でクマの出没が相次ぎ、愛知県豊田市では59歳の男性が自宅前で襲われ右目を破裂する大怪我を負ったと、テレビ朝日系(ANN)が報じた。京都府南丹市や宮城県気仙沼市、北海道岩見沢市などでも被害や目撃が相次いでいる。
愛知県豊田市の自宅前で59歳男性が襲われ右目破裂の大怪我
愛知県豊田市では、59歳の男性が自宅前でクマに襲われ、右目が破裂する大けがを負った。テレビ朝日系(ANN)の報道によると、現場周辺の監視カメラには約1週間前にもクマの姿が捉えられていたという。秋の行楽シーズンに伴う全国的な出没の一環として、人里での被害が深刻化している実態が浮き彫りになっている。専門家からは、人里が生息域の一部になっており、山の餌の多寡に関わらず出没が常態化することを懸念する声が上がっている。
京都府南丹市のうなぎ名店前を丸々太ったクマが通過
京都府南丹市の観光スポット「かやぶきの里」に位置する国産うなぎのかば焼きが名物の店では、防犯カメラにクマの姿が捉えられた。テレビ朝日系(ANN)の取材に対し、店の関係者は「うわー、クマだと驚いた。すぐに警察に電話した」と当時の状況を語っている。このクマは体長が推定1m20cmから50cm、体重は約80kgほどとみられ、丸々と太った状態で店の前の道路を歩いていた。集落に現れることは珍しく、住民の間では日中の遭遇に対する不安の声が広がっている。
宮城県気仙沼市の市街地でクマが相次ぎ目撃され住宅地へ
宮城県気仙沼市では、3連休でにぎわう港町や市街地でクマの目撃が相次いだ。Yahoo!ニュースなどの報道によると、警察などは8日から4日間で少なくとも13件の目撃情報を確認しており、その大半が市街地に集中している。番組が入手した防犯カメラやドライブレコーダーの映像には、クマが商店街の道路を横切ったり、赤い車とギリギリですれ違いながら住宅地へ向かって猛然と走る様子が捉えられていた。目撃した住民からは驚きの声が上がっている。
北海道岩見沢市の養鶏場でヒグマがフランス鴨を相次ぎ襲撃
北海道岩見沢市では、国内で希少とされるフランス原産の鴨を育てる養鶏場が、約2カ月の間に7回もヒグマの被害に見舞われた。テレビ朝日系(ANN)の報道では、ヒグマが鴨を1羽くわえて鶏舎から出てくる様子がカメラに捉えられている。今年だけで80羽が被害に遭い、電気柵の設置によって被害は止まったものの、ハコ罠にはかかっていないという。ビストロのオーナーシェフは、ジビエの本格的なシーズンを前に早期の捕獲を望む声を漏らしている。
広島県三次市のナシ農園で収穫の4割が被害を受け対策に苦慮
広島県三次市のナシ農園では、大柄のツキノワグマが連日のように現れ、ナシを食べるなどの被害が出ている。農園側によると、7月中旬以降の約2カ月間で収穫の4割に及ぶ8000個ものナシが被害を受けたという。火を焚くなどの対策は取られたものの、クマが火に慣れてしまうなど効果が薄れており、農家からは不安の声が聞かれる。専用の罠以外で捕獲された場合の制限もあり、県や市が対応を協議している。
岩手県紫波町の小学校でAIを活用したクマ撃退の実証実験
岩手県紫波町の西の杜小学校では、AIを使ったクマ対策の実証実験が始まった。今年4月にクマに襲われ女性1人が犠牲となった同町では、児童の安全確保が急務となっている。校舎の屋根に設置されたカメラが野生動物を映すとAIが自動で判定し、クマと検知された場合には音と光で撃退するとともに、職員室の警報音や関係者へのメール通知で知らせる仕組みとなっている。さらに、逃げた動物をドローンで追跡するシステムの開発も検討されている。
岩手大学の山内貴義准教授は、短い期間で大量出没を何度も経験することで人里を学習した個体が増加していると指摘しており、ゴミを外に置かないなどの対策を継続することの重要性を強調している。
