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2024-01-25 10:00:00
アメリカのオハイオ州ダブリンにある「Where Ya Bin」
グロリア・ドーソン/Business Insider
- アメリカでは余った在庫や返品された商品を売る「ビンストア(bin store)」が増えている。
- 商品の価格は曜日や、入荷のタイミングによって異なる。
- Business Insiderは12月にオハイオ州コロンバスにある「Where Ya Bin」を訪れた。
「ビンストア」での買い物は、ショッピングに消極的な人や時間に制約のある人には向かない。
この店を訪れる客は、返品された商品や余剰在庫の山を整理するのに時間を費やす覚悟が必要だ。上品ではないけれど、腕まくりを厭わない人なら、電子機器からエナジーバーまで、安ければ25セント(約37円)という激安のお買い得品に出合えるだろう。
残念ながら筆者は、商品の山をかき分ける時間があまりない、どちらかというと買い物に消極的な人間だ。近所の「ヤビンどこ」を訪れて、一生分のアマゾンの返品商品を見てきた。

Where Ya Binではホリデーシーズン向けの商品が人気だった。
グロリア・ドーソン/Business Insider
筆者がビンストアに行くことはもうないだろう。
ただ、今回の経験は筆者に大きな影響を与えた。わたしが「キャッチ・アンド・リリース・ショッピング」と呼ぶ、返品に対する無頓着な姿勢を見直すきっかけになった。
わたしはよく返品をする。そして、返品を頻繁にするのはわたしだけではない。全米小売業協会(NRF)によると、客はオンラインで購入した商品の18%近くを返品している。
小売業者はさまざまな理由から、こうした返品商品の一部について、客にもう一度売ることはできないと判断する。そこでこうした商品をまとめて清算人やビンストアに売るのだ(Business Insiderではアマゾンに対し、ビンストアとの関係や特定の商品が返品される理由を尋ねたが、具体的な回答は得られなかった)。

Where Ya Binに並べられた商品。
グロリア・ドーソン/Business Insider
「好きか嫌いか分かれますね」とWhere Ya Binのオーナー、ジェイソン・キャリック(Jason Carrick)氏は筆者に語った。その上で、ビンストアは「特定の商品を探していたり、急いでいる」客には向いていないとキャリック氏は付け加えた。
「宝探しのように、買い物には余裕を持ってきてください」
こうしたビンストアには、かなりのファンがいるようだ。さまざまなウェブサイトがビンストアの情報をリストにまとめていて、アメリカのほぼ全ての州に複数の店舗があることが分かる。地元ニュースサイトは毎週のように新しい店のオープンを知らせ、熱心な買い物客が行列を作っていると報じている。ビンストアの多くは個人経営だが、Where Ya Binのように拡大中のチェーン店もある。Where Ya Binはオハイオ州、フロリダ州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州で8店舗を展開している。
キャリック氏は、ビンストアの”安さ”が人気につながっていると話している。
「もともと3500ドルした商品を見つけた人もいます。これは基本的に客が値段を決める、楽しいショッピング方法です」
「この商品には14ドルの価値はないと思えば、少し待って3ドルの日か1ドルの日に戻ってくればいいんです」
ビンストアでの買い物とは

Where Ya Binの営業時間と商品の価格。
グロリア・ドーソン/Business Insider
筆者はオハイオ州コロンバスにあるWhere Ya Binに、12月のある土曜日と水曜日に足を運んだ。
店は広々とした倉庫のようで、大きな青い箱がいくつも並んでいた。レジを含め、店内には数人の従業員がいた。取り扱いは現金のみだ。
箱の中にはバラ売りの商品と箱詰めされた商品がごちゃ混ぜで入っていた。ヘッドフォン、ぬいぐるみ、香水のにおいがする使い古されたようなセーター、ハロウィンやサンクスギビングの飾りといった季節商品などが確認できた。
アマゾンのアプリで商品のバーコートをスキャンすれば、もともとの値段をなんとなく調べることもできた。

Where Ya Binで使われていたカートは、ベッド・バス・アンド・ビヨンドのものだった。
グロリア・ドーソン/Business Insider
店内にはさまざまな買い物のルールが掲示されていた。 筆者が訪れた時は店内は落ち着いていたが、従業員が一部の買い物客に、勝手に商品の箱を開けないよう注意しているのを見かけた。
客が商品の箱を開けられるのは、従業員がサポートしてくれる特定の日だけだ。キャリック氏は「商品の品質や全ての部品が揃っているかどうか確認したい場合は、店の専用コーナーを利用する」ことをお薦めすると語った。
筆者が訪れた水曜日は、客はもう箱を開けることはできなかった。ただ、多くの商品はすでに開封されていた。
ビンストアでの買い物は面倒… で、ちょっと憂鬱?

本もたくさんあった。
グロリア・ドーソン/Business Insider
商品の山をあさっていると、手が汚れてきた。手袋をしている客もいた。
本やカレンダーが「10冊まで3ドル」で売られているところもあった。この箱は特に、見ていて気が滅入ってしまった。
アマゾンでは23ドルで売られている、あるインフルエンサーの本もたくさんあった。聖書もあった。
明らかに売れそうにない商品も

カマラ・ハリス副大統領の2021年のカレンダー。
グロリア・ドーソン/Business Insider
どんなにカマラ・ハリス副大統領が好きでも、2021年のカレンダーは買わないだろう。プロテインシェイクやプロテインバーなど、賞味期限切れの食品もたくさん見かけた。
ところが、ほとんどの商品が売れるとWhere Ya Binの最高執行責任者ケイシー・ハイタワー(Casey Hightower)氏は話している。
「多くの人は驚くかもしれませんが、商品が25セントになる木曜日が終わる頃には基本的に、商品はあまり残っていません」
「そして木曜日の閉店後、スタッフが箱に残っている商品を”残すもの”と”ゴミ”に分けます。残すことにした商品はさらに仕分けし、店内のミステリーボックスに使ったり、地域の慈善団体に寄付します」とハイタワー氏は語った。
迷いながらもいくつか商品を購入し、実感したビンストアで買い物するメリット

グロリア・ドーソン/Business Insider
筆者が初めて店を訪れた時は商品が10ドルの日で、5歳の娘も連れて行った。ただ、ビンストアに行く時はできるだけ小さな子どもは置いてきた方がいい。娘はいろいろな商品を手に取ろうとするし、商品に10ドル以上の価値があるかどうか見当もつかなかったからだ。
買い物をしている間、わたしは商品の本当の価値とは一体何なのだろうと考えるようになった。アマゾンは無価値だと判断したのに、なぜわたしには価値があるのだろう?
大量消費主義に対する疑問を感じながらも、わたしたちはテーブルセットや『アナと雪の女王』をテーマにしたワンピース、大量の画用紙など、いくつか商品を購入した。どれも10ドル以上の価値があるように思えたけれど、本当に必要だったわけではない。電動歯ブラシの替えブラシ(5本入り)も買った。実はこれが必要だったのだが、オンラインで見つけた同じような商品は約30ドルだった。
ビンストアでの買い物はわたしには向いていなかったけれど、ハイタワー氏が語るそのメリットは納得できるものだった。
「世界中のメーカーは過剰生産を続け、その結果、流通業者や小売業者はわたしが『SLOB』と呼ぶ、帳簿に居座る動きの遅い旧式の在庫を抱えることになります。もしこうした商品がリサイクルされなければ、埋立地や他の場所に運ばれるでしょう。…それに、お買い得品が嫌いな人などいるでしょうか?」
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