映画『汝、星のごとく』の完成披露試写会が行われ、主演を務めた横浜流星さんの役作りや作品への姿勢に大きな注目が集まっています。2022年に発表された凪良ゆうさんのベストセラー小説を実写映画化した本作で、横浜さんは自ら映画化と出演を熱望し手紙を書くほどの強い思い入れを持って臨みました。
映画『汝、星のごとく』完成披露試写とSNSでの反響
9月17日に行われた映画『汝、星のごとく』の完成披露試写のあと、SNS上では作品の賞賛とともに主演の横浜流星さんの演技を称える声が数多く寄せられました。観客からは「迫力というか、魂を感じて胸が熱くなる感じ」「身も心も青埜櫂に同化する驚異の役作り」といった感想が上がっています。また、キャストが同じで別作品となった『流浪の月』との違いに触れながら、リアルで心苦しくなるほどの高い演技力を評価する投稿もありました。映画は10月9日の公開を控えており、原作ファンからも期待が高まっています。
原作小説の圧倒的な人気とストーリーの背景
本作の原作は、2022年に発表された凪良ゆうさんの同名小説です。瀬戸内の島で育った暁海と、母の恋愛に振り回され転校してきた櫂という、ともに家庭に恵まれず孤独を抱えた17歳の2人が出会い、15年にわたってつづられる愛と選択の物語を描いています。夢を掴むために上京する櫂と、家族のために島で残る暁海には、無情にもいくつもの岐路が突き付けられます。発売直後から大ヒットを記録し、2023年には本屋大賞を受賞しました。2026年9月現在の続編『星を編む』を含めたシリーズ累計発行部数は200万部を超えています。
横浜流星が明かす出演への強い思いと映画化の経緯
横浜流星さんがこの原作に出会ったのは、同じく凪良ゆうさんが原作の映画『流浪の月』に奇跡的に出演したあとのことでした。まだ映画化も決まっていない段階で小説を読み、「櫂という人物を生きたい」と強く思ったと語っています。最初は美しい恋愛が描かれると考えていたものの、実際には社会の枠が決めた正しさから外れた、2人だけの選択や生き方、愛の形があり、そこに深く惹かれました。他の人が櫂を生きていたら後悔するという強い思いから、自らの言葉で思いを届けるため手紙を書くという行動に出たと振り返っています。
現代社会の息苦しさと作品が放つ光
横浜さんは、つながりが増えた一方で心の距離が離れてしまい、世間の常識や正しさのようなものに多くの人が縛られている息苦しい時代だと感じています。そのような中でも、世間の常識に流されずに生きる暁海と櫂の姿には非常に美しいものがあると述べています。だからこそ、今の時代を生きる人々の心に必ず光を灯すことができる作品になると確信を抱いていました。自身も生き方や正しさの問いに対して固定観念が強く縛られているタイプであるからこそ、凪良ゆうさんが紡ぐ言葉の数々に多くの気づきを得たと明かしています。
映画化にかけた直筆の手紙と情熱の行方
自分がこの素晴らしい原作を必ず映画化したいという願いを胸に、横浜さんは自身の思いを制作陣へ届けました。まだ映画化の企画すら立ち上がっていないタイミングで自ら手紙を書くという異例の熱量は、作品に対する並々ならぬ覚悟の表れでもあります。そうした強い情熱と行動力が実を結び、今回の実写映画化および主演という形につながりました。俳優としての真骨頂であり新境地とも評される驚異の役作りは、こうした原作への深いリスペクトと、自ら切り拓いた出演への強い執念から生み出されています。