来週の東京株式市場は、高市首相による所信表明演説や新銘柄の発表、さらに本格化する6-8月期決算を控え、動向が注目されている。.
日米の金利動向と米雇用統計の影響
週末の米国株式市場は上昇し、ダウ平均は前日比250.40ドル高の51176.96ドル、ナスダックは319.27ポイント高の27190.86で取引を終えた。日経225ナイト・セッションは日中終値比1110円高の69760円を記録している。米国の雇用統計が市場予想を下回ったことで10月の利上げ観測が後退し、主要7カ国による石油備蓄の協調放出で原油価格が下落したことが買い安心感につながった。
一方で、米債券市場では10年物国債利回りが一時5.35%と約24年ぶりの高水準を付けた。連邦準備制度理事会のジェファーソン副議長が追加利上げを急ぐ必要はないとの見解を示したものの、金利の高止まりが続く状況下では、リスク資産の上値追いに対して慎重な姿勢が求められる。
臨時国会の召集と国内のインフレ圧力
国内では9月東京都区部消費者物価指数が前年比2.7%上昇となり、伸び率は2025年11月以来の大きさを記録した。インフレ懸念が拭い切れない中、5日には臨時国会が召集され、高市首相による所信表明演説が予定されている。財政拡張政策への意識が高まることで、国債利回りが一段と上昇するリスクへの警戒も広がっている。
また、6日には全国証券大会で日本銀行の植田総裁が挨拶を予定しており、早期の追加利上げの可能性を巡る発言が注目されている。市場では、9月の日銀金融政策決定会合はややハト派と受け止められたものの、物価動向を受けた政策運営への関心が続いている。
ノーベル賞ウイークとTOPIX新銘柄発表の行方
来週はノーベル賞の受賞者発表が連日予定されており、日本人候補者の関連テーマに物色資金が向かう可能性がある。医学賞や化学賞では「小胞体ストレス応答」の森氏やオレキシン発見の柳沢氏、物理学賞ではカーボンナノチューブの飯島氏などが候補に挙がっている。
さらに、7日にはTOPIXの新銘柄が発表される予定だ。スタンダードやグロース市場の銘柄が多く新規採用される公算が高く、市場全体の流動性や関連銘柄への波及効果に関心が集まる。また、5日や9日の韓国市場休場に際して、韓国半導体株の代替として日本の関連株に資金が向かうかどうかも焦点となる。
本格化する決算発表と今後の相場見通し
来週からは6月〜8月期決算の発表が本格化する。8日のファーストリテイリングやセブン&アイ・ホールディングス、9日の安川電機などの主要企業の動向に加え、AI代替懸念が後退しつつあるSaaS関連銘柄の決算内容にも注目が集まっている。
来週の株式市場の予想レンジは上限70000円から下限66000円と設定されている。米中間選挙に向けた原油相場の高止まりや金利上昇への警戒感が残る中、高市首相の所信表明演説や個別企業の決算が、今後の実質下半期相場の方向性を左右する重要な判断材料となる。