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日本をダメにした“昭和・平成の力学”。サントリー新浪氏肝いりの「令和モデル」で磨くべきもの | Business Insider Japan

新浪剛史代表幹事は今回、岸田首相の訪米に同行中で欠席。ビデオメッセージで、民主導の成長は大前提だとしつつ「バブルの頃のように成長を追い求めるのは令和の時代にまったくそぐわない。まさに共助の出番だ」と強調した。 オンライン画面をキャプチャ 2023年、日本の国際競争力が過去最低の35位に転落した。かつて「Japan as No.1」ともてはやされた日本がなぜここまで凋落してしまったのか。 「昭和・平成モデルからの決別なくして、日本の衰退を止めることはできない」 経済同友会代表幹事を務めるサントリーホールディングス社長の新浪剛史氏は、2024年1月1日の年頭会見で凋落の要因をバッサリとこう言い切った。 同友会は2023年4月、昭和・平成の悪しき風潮を払拭する新たなビジョンとして、「共助資本主義」を発表。新浪氏が代表幹事を務める以前から検討し、まとめた肝いりのビジョンだ。 2024年4月9日には、これに基づき具体的なアクション推進について議論するマルチセクター・ダイアローグの第2回を開催。2023年9月の第1回を機に企業とソーシャルセクターの協働に関するプロジェクトが15以上立ち上がるなど、スピード感のある動きが影響したためか、前回の約250人を上回る約350人が参加した。 自助でも公助でもない「共助」が令和モデル 共助資本主義の概念図 出所:経済同友会 そもそも、新浪氏がバッサリと切り捨てた「昭和・平成モデル」とは、昭和の人口増加や高成長のもとで設けられた制度や、平成における「失った30年」の間の政策、それらによって構築された経済社会の姿を指す。 1月1日の年頭会見で新浪氏は、企業のガバナンスや人権の問題が次々と明らかになっていることにも触れ、「(時代の)変化に追いつけない経営者や現場が昭和・平成モデルを引きずろうとする力学の中で発生している」と断じた。 新たなビジョンとして掲げた「共助資本主義」では、企業がNPOや非営利スタートアップ、インパクトスタートアップといったソーシャルセクターとともに社会課題に取り組み、新たな事業やイノベーションの創出を目指す。自助でも公助でもない「共助」によって、経済的成長を生みながらウェルビーイングを実現するというものだ。 同友会内に共助資本主義の実現委員会を立ち上げ、7月には新公益連盟、インパクトスタートアップ協会と連携協定に調印。活動第1弾として、9月に第1回マルチセクター・ダイアローグを開催し、具体的なプロジェクト推進について議論していた。 パーパスを深掘りする「文脈形成力」 東京大学で開かれた第2回マルチセクター・ダイアローグ。パネルディスカッションでは、実現委員会副委員長を務める東大の藤井輝夫総長が社会課題解決を目指す「大学連合」構想を紹介。「社会課題解決の活動に学生がもっと参加できるよう、例えば単位がとれるようにできればいいなと考えている」と語った。 オンライン画面をキャプチャ 第2回ダイアローグのパネルディスカッションには、同友会の幹部のほか、新公益連盟、インパクトスタートアップ協会が参加し、活発な議論が交わされた。 注目は「文脈形成力」というキーワードだ。 新公益連盟の理事で、難民人材活躍プラットフォームを運営するWELgee代表理事の渡部カンコロンゴ清花氏は、「これからの社会課題の解決は、文脈形成力がキーになる」と指摘。 「(協働するうえで)企業のみなさんにとって親和性の高い課題もあるが、どう考えても文脈をつなげるのが難しい課題もあると思う。ビジネスの中で文脈形成が難しかったから課題として残っているという側面もあるからだ」(渡部氏) 各企業のマテリアリティ(重要課題)に「ドンピシャだということはなかなかないと思う」と理解を示しつつ、 「お互いのクリエイティビティを発揮して議論を重ねるなかで、『なるほどそんな切り口があるのか』あるいは『それはこのイシューと似ているね』といった切り口が見えてきたときに、お互いが文脈を形成しにいけることが重要」(渡部氏) と語った。 これに対し、同友会副代表幹事で日本たばこ産業会長の岩井睦雄氏は「勇気をもらった」と賛同。 「文脈形成力は非常に大切で、企業にしてみればパーパスを掘り下げること(につながってくる)。『私たちはタバコ屋です』ではなく、私たちは心の豊かさを提供している。そうした文脈の中でそれぞれの社会課題とどう向き合っていくか。 経営にとって(課題解決の)活動がど真ん中に降りてくるような形で自分たち自身も変わっていくと同時に、一緒に活動していく機会をどんどん増やしていきたい」(岩井氏) 司会を務めた同友会副代表幹事でオイシックス・ラ・大地社長の髙島宏平氏は、共助資本主義の活動を通じて目指す「トライセクター・リーダー※」の育成に触れ、「今日の話はすべてトライセクター・リーダーシップをどう身につけるかという話だった」と指摘。 ※トライセクター・リーダー:民・官・市民社会という3つのセクターの垣根を超えて社会課題解決に貢献できる人材。ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授が提唱した。 「社会課題の解決と経済成長・利益の創出をどう両立するか、創出したものをどうスケールさせていくかがマクロの話。我々一人ひとりのミクロの話で言うと、違和感をいい刺激に変換できる、文脈のズレを文脈形成に変えていける個人としてのスキル。いずれもみなさんと一緒に身につけて新しい社会を創出していけそうだ」 と、締めくくった。 次回のマルチセクター・ダイアローグは10月に開催する。 また、文脈形成のベースとなる接点機会の場として、ソーシャルセクターの現場を視察するフィールドビジットを5月から7月にかけて計4回開催。さらに、企業経営者がNPOやインパクトスタートアップのアドバイザーや役員として経営参画するきっかけとして、9月にボードマッチイベントを開催する計画だ。 #日本をダメにした昭和平成の力学サントリー新浪氏肝いりの令和モデルで磨くべきもの #Business #Insider…

日本をダメにした“昭和・平成の力学”。サントリー新浪氏肝いりの「令和モデル」で磨くべきもの | Business Insider Japan

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2024-04-10 03:25:00

新浪剛史代表幹事は今回、岸田首相の訪米に同行中で欠席。ビデオメッセージで、民主導の成長は大前提だとしつつ「バブルの頃のように成長を追い求めるのは令和の時代にまったくそぐわない。まさに共助の出番だ」と強調した。

オンライン画面をキャプチャ

2023年、日本の国際競争力が過去最低の35位に転落した。かつて「Japan as No.1」ともてはやされた日本がなぜここまで凋落してしまったのか。

「昭和・平成モデルからの決別なくして、日本の衰退を止めることはできない」

経済同友会代表幹事を務めるサントリーホールディングス社長の新浪剛史氏は、2024年1月1日の年頭会見で凋落の要因をバッサリとこう言い切った。

同友会は2023年4月、昭和・平成の悪しき風潮を払拭する新たなビジョンとして、「共助資本主義」を発表。新浪氏が代表幹事を務める以前から検討し、まとめた肝いりのビジョンだ。

2024年4月9日には、これに基づき具体的なアクション推進について議論するマルチセクター・ダイアローグの第2回を開催。2023年9月の第1回を機に企業とソーシャルセクターの協働に関するプロジェクトが15以上立ち上がるなど、スピード感のある動きが影響したためか、前回の約250人を上回る約350人が参加した。

自助でも公助でもない「共助」が令和モデル

同友会マルチセクターダイアログ

共助資本主義の概念図

出所:経済同友会

そもそも、新浪氏がバッサリと切り捨てた「昭和・平成モデル」とは、昭和の人口増加や高成長のもとで設けられた制度や、平成における「失った30年」の間の政策、それらによって構築された経済社会の姿を指す。

1月1日の年頭会見で新浪氏は、企業のガバナンスや人権の問題が次々と明らかになっていることにも触れ、「(時代の)変化に追いつけない経営者や現場が昭和・平成モデルを引きずろうとする力学の中で発生している」と断じた。

新たなビジョンとして掲げた「共助資本主義」では、企業がNPOや非営利スタートアップ、インパクトスタートアップといったソーシャルセクターとともに社会課題に取り組み、新たな事業やイノベーションの創出を目指す。自助でも公助でもない「共助」によって、経済的成長を生みながらウェルビーイングを実現するというものだ。

同友会内に共助資本主義の実現委員会を立ち上げ、7月には新公益連盟、インパクトスタートアップ協会と連携協定に調印。活動第1弾として、9月に第1回マルチセクター・ダイアローグを開催し、具体的なプロジェクト推進について議論していた。

パーパスを深掘りする「文脈形成力」

同友会多分野対話パネルディスカッション

東京大学で開かれた第2回マルチセクター・ダイアローグ。パネルディスカッションでは、実現委員会副委員長を務める東大の藤井輝夫総長が社会課題解決を目指す「大学連合」構想を紹介。「社会課題解決の活動に学生がもっと参加できるよう、例えば単位がとれるようにできればいいなと考えている」と語った。

オンライン画面をキャプチャ

第2回ダイアローグのパネルディスカッションには、同友会の幹部のほか、新公益連盟、インパクトスタートアップ協会が参加し、活発な議論が交わされた。

注目は「文脈形成力」というキーワードだ。

新公益連盟の理事で、難民人材活躍プラットフォームを運営するWELgee代表理事の渡部カンコロンゴ清花氏は、「これからの社会課題の解決は、文脈形成力がキーになる」と指摘。

「(協働するうえで)企業のみなさんにとって親和性の高い課題もあるが、どう考えても文脈をつなげるのが難しい課題もあると思う。ビジネスの中で文脈形成が難しかったから課題として残っているという側面もあるからだ」(渡部氏)

各企業のマテリアリティ(重要課題)に「ドンピシャだということはなかなかないと思う」と理解を示しつつ、

「お互いのクリエイティビティを発揮して議論を重ねるなかで、『なるほどそんな切り口があるのか』あるいは『それはこのイシューと似ているね』といった切り口が見えてきたときに、お互いが文脈を形成しにいけることが重要」(渡部氏)

と語った。

#日本をダメにした昭和平成の力学サントリー新浪氏肝いりの令和モデルで磨くべきもの #Business #Insider #Japan

執筆者について: nipponese

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