山下美夢有は、ハワイ州エワビーチで開催された大会で通算17アンダーを記録し、単独3位でフィニッシュした。25バーディを奪いながらも、合計8ストロークの後退が響き、優勝したタイのジーノ・ティティクルを捉えきれなかった。
8ストロークの後退が響いた優勝争い
最終日の日曜、山下は5打差を追いかける展開でスタートした。3番ホールから2連続バーディを奪い、猛追を見せる。しかし、8番ホールで勢いを止めるボギーを記録した。強いアゲンストの風の中で放った2打目がピンから20メートル近く離れ、3パットを喫した形だ。この失点が、優勝争いにおける大きな分かれ道となった。
後半戦では持ち前の攻撃力を発揮した。10番でこの日3つ目のバーディを決めると、12番のパー3ではカラーから4メートルのスライスラインを沈めた。さらに14番でも3メートルのフックラインを読み切り、着実にスコアを伸ばす。最終18番のパー5では、グリーン左からウェッジショットでピンそば50センチに寄せ、6つ目のバーディを奪った。
フィールドベストの「67」を叩き出した精度
一方で、本人は納得のいかない表情を見せている。山下は「なんか自分らしいゴルフではなかったです」と振り返った。バーディを量産しながらも、同数のボギーを打ったことが悔やまれる。ミスへの対応について、山下は次のように語った。
「もちろん安定したいですけど、ミスもゴルフのうちなので、どうリカバーするかも大事。バーディもたくさん獲りましたけど、その分ボギーもたくさん打った」
高麗芝への対応でパターを急遽変更
今大会、山下は機材の調整に踏み切った。4アンダー10位で迎えた2日目に、パターをスイッチしている。それまで愛用していたテーラーメイドの「スパイダー ツアーX」から、トゥーロン製のネオマレットモデル「モナコ」へ変更した。この決断の背景には、コースの芝質があった。
山下は、グリーンが高麗芝であるため、使い慣れたパターでは距離感が合わなかったと説明している。フィーリングを変えることで繊細な調整を試みた。バーディチャンスを量産する「製造機」としての性能を維持するため、状況に応じた柔軟な道具選びを実践した形だ。
韓国と中国での連戦でシーズン終盤へ
米女子ツアーは次週、アジアシリーズを控えたオープンウィークとなる。山下はこの期間を利用し、ひと足先に韓国へ向かう。出場するのは欧州女子ツアーの「アラムコ・コリア選手権」だ。会場となるニュー・コリアCCは、昨年開催された国別対抗戦「インターナショナルクラウン」でプレーした経験があるコースである。
韓国遠征の翌週には、「ビュイックLPGA上海」への出場を予定している。会場はシェシャンGCだ。年間ポイントランキング(レース・トゥ・CMEグローブ)では3位をキープしているが、本人はショートゲームに課題を感じている。微妙な距離感のタッチがまだ足りないとして、シーズン終盤に向けたスパートをかける考えだ。