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2025-10-29 03:25:00
アンソロピック(Anthropic)は10月28日、東京・白金台で開発者向けイベント「Builder Summit」を開催した。
同イベントには、ダリオ・アモデイCEOや、日本法人の社長を務める東條英俊氏らが登壇し、アジア初の拠点として東京を選んだアンソロピックの「日本市場への本気度」が垣間見えるイベントとなった。
本稿では潜入レポートという形で、イベントの内容を紹介する。
「和」を感じる会場で開催されたイベント

イベントの舞台となったのは、400年の歴史を持つ日本庭園を受け継ぐ「八芳園」だ。現在は結婚式場や料亭として知られ、木々に囲まれた敷地には凛とした空気が漂っている。
休憩などを挟みつつ5時間に渡ったアジェンダは、基調講演やパネルディスカッション、デモンストレーションなど盛りだくさん。
来場者には軽食や飲み物も振る舞われ、ちょっとしたパーティーのような雰囲気もあった。



「安全性が最優先」のAI開発

基調講演では、東條氏がアンソロピックの事業概要を説明。同社が「安全性を最優先にしたAI研究」をミッションの中核に据えていることを強調した。
「我々が作っているフロンティアAIモデルは非常にパワフル。安全に使ってもらえるAIが、特にこの日本の社会では必要だと思っている」と東條氏は語る。
アンソロピックは、利益とともに社会貢献も追求する新たな企業の形「パブリック・ベネフィット・コーポレーション(PBC、公益法人)」として設立。短期的な収益向上よりも安全性の担保を重視する姿勢を打ち出している。

アンソロピックが掲げるのは「責任あるスケーリングポリシー(Responsible Scaling Policy)」と呼ばれる、安全管理のフレームワークだ。
AIが強力になればなるほど、厳格な安全対策が必要になってくる。そのためのルールブックみたいなもの」(東條氏)
東條氏が一例として紹介したのは、AIのモデルの危険度を5段階のレベルで示す「AI Safety Level(ASL)」。レベル1は「ほとんど害がない」モデルで、レベル5は「人類にとって壊滅的な力を持った」モデルになる。
アンソロピックが提供中のモデルは「ASL3に位置付けられている」と東條氏。プロダクトを出して問題が起きてから対応するのではなく、リスクを事前に評価し、適切な対策を講じてからリリースすることを重視している。

東條氏はプロダクトのローカライズにも言及。「単に英語から日本語に訳すのではなく、本当の意味で日本の文化などを理解することも含めている」と強調した。
実際、日本向けのプロダクトは、敬語や「根回し」の文化、企業における承認プロセス、製造現場の「カイゼン」「ジャストインタイム」といった概念の理解まで含んだものになっているという。
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