卓球の松島輝空が、10月5日発表の最新世界ランキングで1位に浮上した。19歳5カ月での到達は日本選手史上最年少。日本人男子の1位は1980年の小野誠治氏以来、46年ぶりの快挙となる。PHOTO:World Table Tennis
46年ぶりの快挙、19歳で世界ランク1位へ
国際卓球連盟(ITTF)が10月5日に発表した2026年シーズン第41週の最新世界ランキングで、日本男子の松島輝空が世界1位の座に就いた。前週まで3位だった松島は、2025年9月からトップを守り続けてきた世界王者・王楚欽(中国)を逆転した。日本人選手が男子シングルスで世界1位となるのは、1980年の小野誠治氏以来、46年ぶり。現行のランキングシステム導入後では初めての記録となる。また、19歳5カ月での世界1位到達は、長谷川信彦氏が保持していた20歳1カ月という日本選手史上最年少記録を塗り替えるものとなった。
急速な成長とトップ10入りの軌跡
松島の世界ランクにおける成長曲線は、2023年夏を境に急勾配を描いている。WTTコンテンダー リオデジャネイロで準優勝を果たしたのを機に、151位だった順位は一気に51位まで上昇した。その後、2024年6月にトップ30入りを果たすと、2025年10月には20位の壁を突破。同年11月には8位まで順位を上げ、トップ10の常連となった。飛躍の決定打となったのは、2026年6月から7月にかけて開催されたWTT USスマッシュでの優勝だ。グランドスマッシュという最高カテゴリーの大会で、パリ五輪銅メダリストのF.ルブランらを破り、2000ポイントを獲得したことがランク浮上の大きな要因となった。
安定した上位進出とアジア競技大会での貢献
WTT USスマッシュでの初優勝以降も、松島の勢いは止まらなかった。8月のWTTチャンピオンズ横浜およびWTTヨーロッパスマッシュではベスト4、9月のWTTチャンピオンズマカオでもベスト8という安定した成績を残している。さらに、アジア競技大会では日本男子の60年ぶりとなる団体金メダル獲得に大きく貢献した。同大会では男子シングルス、男子ダブルス、混合ダブルスの計4種目に出場し、過酷な連戦を戦い抜いた。戸上隼輔と組んだ男子ダブルスでは銅メダルを獲得するなど、国際舞台での総合的な実力を証明している。
男子 世界ランクトップ10(2026年第41週)
1位:松島輝空(日本)
2位:フェリックス・ルブラン(フランス)
3位:張本智和(日本)
4位:王楚欽(中国)
5位:モーレゴード(スウェーデン)
6位:林昀儒(台湾)
7位:カルデラノ(ブラジル)
8位:アレクシス・ルブラン(フランス)
9位:林詩棟(中国)
10位:チウ・ダン(ドイツ)
中国の牙城を崩した新たな勢力図
長年にわたり男子卓球界で「中国の壁」と形容されてきた高い牙城を、松島は2026年秋に崩す形となった。現在、松島は中国・北京で開催されているWTTチャイナスマッシュに出場中であり、男子シングルス、男子ダブルス、混合ダブルスの全3種目でさらなる優勝を狙っている。かつて「カミソリスマッシュ」と呼ばれた小野誠治氏の時代から46年を経て、日本の若きエースが世界ランキングの頂点に立った。この勢力図の変動は、今後の国際大会においてどのような影響を及ぼしていくのだろうか。松島のさらなる挑戦は、依然として続いている。