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2025-09-25 10:00:00
- アメリカ陸軍が最近行なった演習では、負傷兵を空輸できない場合の救命治療が検証された。
- 激しい戦闘中は、兵士を戦場から運び出したり、物資を運び込んだりするのが極めて難しくなる可能性がある。
- この演習では、兵士を利用する、第一次世界大戦の「歩く血液バンク」が復活した。
西側諸国の軍隊は、将来の戦争で、このような過酷な場面に遭遇するかもしれない。
ヘリコプターによる医療後送ができない場合、アメリカ陸軍の負傷者治療で頼みの綱となるのが、第一次世界大戦で用いられた手法、つまり、兵士を「歩く血液バンク」として利用するという方法だ。
ドイツの丘陵で行われた最近の演習で、アメリカ陸軍は、同盟国やパートナーとともに、敵の砲撃により膨大な数の兵士が負傷した状況のシミュレーションを行った。制空権がなく、負傷者を避難させたり必要な物資を運びこんだりできない状況では、救命治療を戦場付近の現場で行わなければならない。
前線での活動に備える衛生兵は、昔の戦術をよみがえらせ、これを訓練した。つまり、兵士たちを集め、戦場で負傷者に直接輸血するのだ。今回の演習では、あらかじめ選別され、その場で献血する準備をした兵士の献血により輸血が行われた。
この演習では、アメリカ陸軍第2騎兵連隊と第1機甲師団戦闘航空旅団の兵士が、戦場で長期にわたる治療を行う訓練を受けた。そうした治療は、空中戦により、負傷兵を戦場から運び出せず、生死を分ける「ゴールデンアワー」のうちに外傷治療を受けさせるのが難しい、といった状況では不可欠となる。こうした状況は、ウクライナ戦争や、将来的に起こり得る戦争で想定される。
アメリカと同盟国は、中東での戦争では、(航空機による)負傷者の輸送ができたが、将来の戦争では、それが選択肢にならない可能性もある。

アメリカ陸軍が発表したリリースによると、イギリス陸軍航空隊第4連隊の連隊医務官を務めるキャット・ケメニー(Cat Kemeny)少佐は「我々は、前線に出た状況下で、自前の供給源から輸血する演習をしようとしています」と述べた。
「自前の供給源とは、つまり人間のことです」
ケメニー少佐によれば、兵士は血液の供給源として理想的だという。血液を完璧な温度で体内に保存し、迅速に輸血できるからだ。「保管中」に、時間や移動によって血液を劣化させることもない。
「歩く血液バンク」は、目新しいコンセプトではなく、第一次世界大戦時にすでに生まれている。当時は、救命治療を受けさせるために負傷兵を迅速に輸送するのは不可能だった。「バディ輸血」あるいはドナーから患者への直接輸血と呼ばれてきたこのアプローチは、第一次世界大戦中に考え出されたものだ。安全上の懸念から、数十年前に実施されなくなったが、現在では血液検査技術のおかげで再び可能になっている。
また、将来の戦争では、制空権を争う敵が、重要物資の輸送を危険にさらし、戦場での負傷者の後送や、血液供給が乱されかねない。そうした懸念から、上述のようなアプローチが必要とされている。
演習では、兵士の検査を行い、血液型や、不適格な疾患の有無を調べた。適格とされたら、兵士は医療テントに連れていかれ、そこで献血する。輸血訓練の所要時間はわずか数分で、新鮮な供給用血液が得られた。

ケムニー少佐によれば、「歩く血液バンク」は以前にも用いられていた手法だが、しばらく実施されていなかったことからすると、やはり革新的であるという。
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