立憲民主党と公明党の連携が破綻した「ポスト野党共闘」の迷走に対し、元自民党政調会長の亀井静香氏は、今後政界で「応仁の乱」のような激しい勢力争いが起こると予測した。国民不在の党利党略に終始する現状を批判し、与野党を超えた「オールジャパン」の布陣による政治の安定を訴えている。
「政界の応仁の乱」を予期する亀井静香氏の視点
衆院選で惨敗した中道改革連合の解散により、野党共闘の枠組みは事実上ご破算となった。永田町の裏側まで知り尽くす「政界の暴れん坊」こと亀井静香氏(89)は、現在の混迷を「これから政界の『応仁の乱』が起こる」と表現する。2026年9月25日に東京都千代田区で行われたインタビューで、亀井氏は現状の政治停滞に対する強い危機感を示した。同氏によれば、現在の野党再編を巡る動きは、国民の利益を置き去りにした党利党略の結果であり、その本質的な欠如が共闘破綻を招いたという。
村山政権に学ぶ「権力」と「政策」の優先順位
亀井氏は、1994年に自身が主導した自社さ連立政権の成立を振り返り、現実的な政治運営のあり方を説いた。当時の村山富市首相について「政策をああだこうだ言うより、権力を握らないといけないという現実主義者だった」と評価する。亀井氏の持論では、政策は権力を手にして初めて実現可能なものとなる。思想的な違いを乗り越え、国民のための政治を行うという目的が一致すれば、連立は成立するとの考えだ。
連立は大が小に仕掛けると、小は逃げてしまう。小が仕掛ければ大はついて行く。あの時は小(社会党)が大(自民)をのんじゃったんだ。自民党内でも反対の声はあったが自分はやった。とても困難だったが、実現したときは森喜朗(元首相)と泣いて抱き合ったよ。
与野党を超えた「オールジャパン」の必要性
現在の国際情勢において、日本は「つかみ取り」を続ける米国、ロシア、中国といった大国と対峙しなければならないと亀井氏は指摘する。トランプ氏、プーチン氏、習近平氏らが主導する世界情勢を鑑みれば、日本国内で与党と野党がバラバラに動いている場合ではないという見解だ。同氏は、聖徳太子の十七条憲法を引き合いに、団結の大切さを強調する。内閣改造についても「与党の中の人材だけで内閣を作っている」と断じ、野党や民間からも人材を登用する「オールジャパン」の布陣を組むべきだと提言した。
次世代の政治再編に向けた人材の可能性
亀井氏は、現在の政治状況を打破するための人材は存在すると示唆する。与野党の垣根を越えた連携の重要性を説く中で、国民民主党代表の玉木雄一郎氏や小沢一郎氏らの名前を挙げた。政治の安定は、首相を多数派から出すことで担保されるという村山氏の姿勢を評価する亀井氏は、現在の野党が政権交代を急ぐのではなく、芯のある政治集団を育てることが先決だと説く。
今後の政界は、既存の党派を超えた離合集散が加速する可能性がある。亀井氏が予言する「応仁の乱」がどのような形で現実の永田町に波及するのか、各党の次なる動向が注目される。