1746189569
2025-05-02 12:00:00
連載
一生に一度は見たい東京美術案内
ジブリ美術館でもっとも人気がある部屋は2階にあるネコバスルームだ。ただし、ここは私が「けしからん」と思う場所でもある。
ネコバスに触ったり、乗ってみたりできるのは小学生(12歳)までだ。大人はそれを見ているだけ。まったくもって、けしかんらん場所なのである。大人だって、ネコバスに触りたいし、乗ってみたい。せめて触らせてくれるのが人情というものではないのか。これについては関係者に猛省を促したい。大人も乗れるネコバスの開発に着手していただきたい。
さて、ネコバスは『となりのトトロ』に出てきたキャラクターだ。映画のなかでのネコバスは黄色い体毛で、茶色の大きなトラ柄をしている。体全体がボンネットバスになっていて、タイヤの代わりの脚は12本。眼は黄色いヘッドライトとなっている。空洞になった背中が客室で、胴体が座席と床面になっている。
宮﨑駿の考えではネコバスは次のようなストーリーを持っている。
「その実態は、化け猫が人間の乗り物を真似して化けたのが始まりだとされている。昔はカゴ屋に化けていたらしいが、バスが走るようになってからはそれを真似るようになった」

ネコバスルームでは子どもたちが行列を作って遊んでいる。大人はその様子をじっと眺めるのみだ。なかには隣にある図書閲覧室で本を読むお父さん、お母さんもいる。
広報の小林さんは「ここはもう大人気です」と言った。
「ネコバスは何度も新しくしています。当初、関係者は子どもはおっかなびっくり遊ぶのではないかと想像していたのですが、子どもたちは興奮状態で、もう汗びっしょりになるまで遊んでます。ですからネコバスも傷みが早いんです。ネコバスの近くにあるのはマックロクロスケのぬいぐるみで、これもまた大人気です。国内の方だけでなく、いろいろな国の子どもが一緒に遊ぶと体格差がありますが、ネコバススタッフはその点に気を使いながら、遊びの様子を管理しすぎないようを見守っています」

ネコバスルームは洋間ではなく、日本間を意識した建築になっている。よく見ると部屋の上にしつらえてある欄間の細工は『となりのトトロ』のオープニングに登場していたムカデ、コウモリだ。細かいところまで凝った造りになっているのがネコバスルームだ。
#一生に一度は見たいネコバスとロボット兵三鷹の森ジブリ美術館 #Business #Insider #Japan