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ユーグレナ、バイオ燃料商業プラント28年に稼働へ。利益60億円も、シェアは当初イメージからは半減 | Business Insider Japan

商業プラント建設候補地に隣接する、Pengerang Integrated Complexの様子。 画像:ペトロナス 持続可能な航空燃料(SAF)の製造・販売や健康食品の販売をしているユーグレナが、マレーシアでの建設に向けて進めてきたバイオ燃料製造プラントの建設プロジェクトについて最終投資判断を決定したと、7月26日、発表した。 マレーシア・エネルギー大手Petroliam Nasional Berhad(以下、ペトロナス)とヨーロッパを拠点とした次世代バイオディーゼル燃料製造メーカーとして知られているイタリアのエネルギー大手Eni(エニ)と連携し、2028年下期までにプラントの稼働開始を目指す。 ユーグレナのバイオ燃料事業が、本格的に商業化に向けて動き出す。 遅れていた最終投資決定がついに決着 ユーグレナは「サステオ」というブランド名で、次世代バイオディーゼル燃料やSAFを販売している。 撮影:三ツ村崇志 ユーグレナは、2018年に横浜市鶴見区にバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラント(2024年1月に稼働終了)を竣工すると、2020年春にバイオディーゼル燃料の供給をスタート。2021年にはバイオジェット燃料を完成させ、航空機へのSAF供給や、空港へのサプライチェーン整備などの取り組みを進めてきた。 実証プラントから、商業プラントの実現に向けて大きく計画が動いたのは2022年12月。 マレーシアの国営エネルギー企業であるペトロナスと、イタリアの石油・ガス大手のエニと3社で、マレーシアにバイオ燃料製造プラントを建設・運営する計画を共同で検討していることを発表した。 ただ、当時「2023年中に」としていた最終投資判断は「2024年半ばを目指す」と遅れがみられていた。 今回の最終投資判断の決定によって、ユーグレナのバイオ燃料事業は、実証フェーズから商業フェーズに大きな一歩を踏み出すことになる。今後、2024年8月中に株主間契約を締結した上で、2024年第4四半期中に合弁会社の設立を目指す。商業プラントの稼働開始は、2028年下期を目処としている。 出資比率は最大15%。利益は60億円 画像:ユーグレナ マレーシアにおけるバイオ燃料商業プラント建設・運営 に向けた最終投資決定等に関する補足説明 ユーグレナが発表した資料によると、今回のプロジェクト規模は約13億ドル。商業プラントは、原料処理能力が年間約65万トンで、製造能力は1日あたり最大1万2500バレル。年間で約72.5万キロリットル相当となる。SAF、次世代バイオディーゼル燃料であるHVO、バイオナフサを製造する。 商業プラントの建設・運営は、ペトロナスの子会社であるPETRONAS Mobility Lestari Sdn Bhd(PMLSB)と、エニの子会社であるEnilive社を筆頭株主とする合弁会社が担うとしており、ユーグレナも「段階的」に出資比率を高めていく。 ユーグレナの当初の出資比率は5%。出資に伴い、プロジェクト規模の5%に相当する6500万ドル(約100億円)の資金確保が求められる。また、契約のクロージング後、9カ月以内にプロジェクト規模の15%に相当する1億9500万ドル(約295億円)の資金確保(保証含む)ができれば、出資比率を15%にまで増やすことができる。 ユーグレナは、2023年2月に実施した第三者割当増資や転換社債発行で78億円を調達。加えて、2024年5月には普通社債発行により10億円を調達済み。この資金に加えて、銀行借入などによって、契約のクロージング時に必要な5%(約100億円)分の資金調達を想定している。 また今後、出資比率を15%まで高めるために、さらに新株発行や転換社債の発行および銀行借入などを含めた資金調達の道を探っていくとしている。 利益60億以上も、当初イメージから半減 このプロジェクトが本格的に動き出せば、ユーグレナには出資比率に応じた収益が得られることになる。 ユーグレナの資料によると、最大15%出資できた場合の収益イメージは、年間の税引前利益で60億円以上。これは、合弁会社からの配当による利益だ。加えて、ユーグレナが国内でバイオ燃料を販売した場合は、その分の売り上げなども加算される。いずれにせよ、これまで新規事業としてコストがかかっていたバイオ燃料事業が、収益事業に化けるフェーズになってくることが期待される。 ただ気になる要素もある。 ユーグレナは、2022年12月に商業プラントの建設計画を発表した当初、商業プラントの本格稼働時には目標シェアを30%と掲げていた。結果的に、目標を大きく下回る(シェア15%)着地となったとも言える。 この1月からユーグレナの共同代表を務める若原智広Co-CEOは、2024年1月の決算説明会でこの30%という数字について、公式発表というよりも「目指す姿のイメージ」だったと説明。決算資料への掲載を取り下げていた。 Business Insider…

ユーグレナ、バイオ燃料商業プラント28年に稼働へ。利益60億円も、シェアは当初イメージからは半減 | Business Insider Japan

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2024-07-26 08:50:00

商業プラント建設候補地に隣接する、Pengerang Integrated Complexの様子。

画像:ペトロナス

持続可能な航空燃料(SAF)の製造・販売や健康食品の販売をしているユーグレナが、マレーシアでの建設に向けて進めてきたバイオ燃料製造プラントの建設プロジェクトについて最終投資判断を決定したと、7月26日、発表した。

マレーシア・エネルギー大手Petroliam Nasional Berhad(以下、ペトロナス)とヨーロッパを拠点とした次世代バイオディーゼル燃料製造メーカーとして知られているイタリアのエネルギー大手Eni(エニ)と連携し、2028年下期までにプラントの稼働開始を目指す。

ユーグレナのバイオ燃料事業が、本格的に商業化に向けて動き出す。

遅れていた最終投資決定がついに決着

ユーグレナの燃料

ユーグレナは「サステオ」というブランド名で、次世代バイオディーゼル燃料やSAFを販売している。

撮影:三ツ村崇志

ユーグレナは、2018年に横浜市鶴見区にバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラント(2024年1月に稼働終了)を竣工すると、2020年春にバイオディーゼル燃料の供給をスタート。2021年にはバイオジェット燃料を完成させ、航空機へのSAF供給や、空港へのサプライチェーン整備などの取り組みを進めてきた。

実証プラントから、商業プラントの実現に向けて大きく計画が動いたのは2022年12月。

マレーシアの国営エネルギー企業であるペトロナスと、イタリアの石油・ガス大手のエニと3社で、マレーシアにバイオ燃料製造プラントを建設・運営する計画を共同で検討していることを発表した。

ただ、当時「2023年中に」としていた最終投資判断は「2024年半ばを目指す」と遅れがみられていた。

今回の最終投資判断の決定によって、ユーグレナのバイオ燃料事業は、実証フェーズから商業フェーズに大きな一歩を踏み出すことになる。今後、2024年8月中に株主間契約を締結した上で、2024年第4四半期中に合弁会社の設立を目指す。商業プラントの稼働開始は、2028年下期を目処としている。

出資比率は最大15%。利益は60億円

材料

画像:ユーグレナ マレーシアにおけるバイオ燃料商業プラント建設・運営 に向けた最終投資決定等に関する補足説明

ユーグレナが発表した資料によると、今回のプロジェクト規模は約13億ドル。商業プラントは、原料処理能力が年間約65万トンで、製造能力は1日あたり最大1万2500バレル。年間で約72.5万キロリットル相当となる。SAF、次世代バイオディーゼル燃料であるHVO、バイオナフサを製造する。

商業プラントの建設・運営は、ペトロナスの子会社であるPETRONAS Mobility Lestari Sdn Bhd(PMLSB)と、エニの子会社であるEnilive社を筆頭株主とする合弁会社が担うとしており、ユーグレナも「段階的」に出資比率を高めていく。

ユーグレナの当初の出資比率は5%。出資に伴い、プロジェクト規模の5%に相当する6500万ドル(約100億円)の資金確保が求められる。また、契約のクロージング後、9カ月以内にプロジェクト規模の15%に相当する1億9500万ドル(約295億円)の資金確保(保証含む)ができれば、出資比率を15%にまで増やすことができる。

ユーグレナは、2023年2月に実施した第三者割当増資や転換社債発行で78億円を調達。加えて、2024年5月には普通社債発行により10億円を調達済み。この資金に加えて、銀行借入などによって、契約のクロージング時に必要な5%(約100億円)分の資金調達を想定している。

また今後、出資比率を15%まで高めるために、さらに新株発行や転換社債の発行および銀行借入などを含めた資金調達の道を探っていくとしている。

利益60億以上も、当初イメージから半減

このプロジェクトが本格的に動き出せば、ユーグレナには出資比率に応じた収益が得られることになる。

ユーグレナの資料によると、最大15%出資できた場合の収益イメージは、年間の税引前利益で60億円以上。これは、合弁会社からの配当による利益だ。加えて、ユーグレナが国内でバイオ燃料を販売した場合は、その分の売り上げなども加算される。いずれにせよ、これまで新規事業としてコストがかかっていたバイオ燃料事業が、収益事業に化けるフェーズになってくることが期待される。

ただ気になる要素もある。

ユーグレナは、2022年12月に商業プラントの建設計画を発表した当初、商業プラントの本格稼働時には目標シェアを30%と掲げていた。結果的に、目標を大きく下回る(シェア15%)着地となったとも言える。

この1月からユーグレナの共同代表を務める若原智広Co-CEOは、2024年1月の決算説明会でこの30%という数字について、公式発表というよりも「目指す姿のイメージ」だったと説明。決算資料への掲載を取り下げていた。

Business Insider Japanでは、改めてユーグレナに出資比率が最大15%(約10万キロリットル相当)になった経緯について問い合わせたところ、若原Co-CEOから次のような回答があった。

「出資割合については、30%シェアを目指して交渉を進めていましたが、交渉の中でこの形に落ち着きました。10万キロリットル(シェア15%)という数字は、日本のニーズを考えても十分なインパクトのある数字だと思っています」(若原Co-CEO)

ユーグレナは、2023年12月末に健康上の理由から前CEOの永田暁彦氏がCEOを退任した。商業プラント計画の最終投資判断や出資比率の考え方について、若原Co-CEOは「経営陣が変わった影響はありません」とした。

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