フランスの内務大臣は、レンズでの抗議活動中に15歳の少年が手首を失う重傷を負ったことを受け、高校生のデモに対する警察のスタンガネード(閃光衝撃弾)の使用を一時停止すると発表した。2026年10月7日、全国的な抗議と治安維持体制への批判が最高潮に達する中で下された決定である。
フランス政府がレンズでの重傷事故を受けてスタンガネード使用を停止
ローラン・ヌニェス内務大臣は、ラジオ放送のインタビューにおいて、学生運動の状況下における同兵器の運用を状況が完全に判明するまで一時的に停止するよう命じたと明らかにした。この判断は、北部レンズにおける月曜日のデモ行進の最中に15歳の少年が重傷を負い、病院に搬送された事態を受けて下された。
彼の人生は盗まれてしまった。15歳の子どもなのに、どうして子どもたちがこんな扱いを受けなければならないのか。
少年の母親、BFMTVの取材に対して
負傷の経緯については当事者間で主張が食い違っている。これに対し、学生側は警察が直接発射したものが直撃したと主張している。地元自治体当局は、警察官に向けて投石や花火など約200〜250個の投てき物が投げ込まれる中、少年が地面に落ちた手榴弾を拾い上げようとして爆発したと説明した。

警察組合の幹部は、今回の使用停止決定が感情論に基づくものであるとの見方を示し、現場の治安部隊はますます過激化する集団に対処していると指摘した。
全国的な高校生デモと治安部隊との衝突が激化
老朽化した施設、過密化した教室、慢性的な教師不足に抗議し、教育予算の増額を求めて全国数百校の入り口が封鎖された。今回の騒動の発端は、9月下旬から始まった高校生らによる抗議運動だ。
教育省の集計では、全国にある約3,700校のリセ(高校)のうち429校以上で授業が全面的あるいは部分的に停止した。パリの名門政治学院(Sciences Po)を含む80の大学キャンパスでも学生による封鎖が行われ、複数の教職員組合がストライキを呼びかけ、デモは次第に保護者や大学生、労働組合にも広がりを見せている。
パリのヴォークラン高校などでは入り口が放火され、建物内に教師や生徒が取り残される事態も発生した。火曜日には数万人規模のデモ隊が街頭に繰り出し、一部で暴徒化した参加者がゴミ箱に火を放ったり、バス停を破壊したりするなどの衝突に発展した。教育省の発表では、これまでに24校が放火や破壊行為によって今後数週間の閉鎖を余儀なくされ、3万人の生徒に影響が出ている。
内務省の発表によると、一連の抗議活動に関連してこれまでに6,100人以上が逮捕され、その大部分を未成年者が占めている。

司法省は1,483人の未成年者を含む1,800人以上を訴追している。衝突の中で、少なくとも715人の警察官と215人の未成年者が負傷した。
相次ぐ重傷事故と警察の対応をめぐる政治的攻防
エマニュエル・マクロン大統領は主要閣僚を集めた緊急会議を開き、対応に追われている。
セバスティアン・ルコルニュ首相は、火曜日に議会で演説し、デモにおける暴力を断じて容認しない姿勢を示した。その一方で、政府が抗議者に対して警察による弾圧を指示したという非難については否定している。