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2025-05-26 11:00:00
実際家を借りる時も、貸したい人と直接メッセージを交わし、一度内見と併せてシェアハウスの住人や家の貸主とお茶や食事をすることも多い。その後メールなどで家の貸し借りを取り決めたり、合わないと思えば断ったり、断られたりすることもある。シェアハウスだとやはり「住人同士の相性」が非常に重要となり、契約的な関係だけでなく、人間的な関係も構築できた方がトラブルも少なくて済むということだろう。実際それはとてもよく機能しており、ベルリンに住んでいた頃の同居人とは年齢も立場も属性も全然違うというのに、遠くに引っ越した今でも時たま連絡を取るくらいに仲が良い。これはシェアハウスをしていてよかったと感じることの一つだ。
「家具付きが基本」「DIY可」だから無駄が少ない

日本の友人の引越し事情を見ていて、「0から部屋を構築し、また0にすること」が前提になっていることに違和感を覚えた。なぜならドイツのシェア物件では、家具付きの状態が基本になっているからだ。ベッドやベッドフレーム、机など、誰もが必須な家具は置きっぱなしになっていることが多い。私が過去に住んだ家では、棚やハンガー、前の住人にとっておそらく捨てるほど古くはないが、持っていくほどでもなかったタオルなども残されていることがあった。

またこれはシェア前提の物件に限ったことではないが、賃貸であってもDIYにはかなりフレンドリーな印象だ。新しく住んだ人が、壁を塗り替えたり家具を修繕したりして各々で部屋を住みやすいように作り変える。「部屋をよくする」ことで、次の住民のメリットにも繋がるのだ。
家具付きの賃貸のメリットは、やはり引っ越しの度に「すべて揃え、すべて片付ける」手間がグッと減ることだと思う。以前、日本で友人の引越しを手伝った時などは、家具の解体作業や粗大ごみなどで、廃棄するものが非常に多く出ていた記憶がある。誰もが使うもので、まだまだ壊れてもいないのだから捨てなくていい、次の住人が使いそうだから置いていくという感覚が、人々の引越しのフットワークを軽くするだけでなく、家や家具の寿命を伸ばしたり、結果廃棄物が減り、環境負荷の低減にも繋がっているように思う。
「直接やりとり」のデメリットも

しかしながら、こういった「不動産屋を介さないで良い」「身軽に引っ越せる」ということがデメリットを招くこともある。特に多いのが詐欺だ。私も引っかかりそうになったことがある。その流れというのが、賃貸情報サイトに安価で良い部屋の広告を掲載し、興味を持って連絡してきた人とやり取りをしながら、敷金などの名目で金銭を要求するというものだ。借り手は切羽詰まっていることが多いために、信用してしまいやすい。
私が遭遇したケースでも、安価で非常に快く貸すことを承諾してくれ、返信も早く、また趣味などについての記載もあり、では顔合わせなどをして信用に足る人物か検討しよう――としたところで、「今、自分は別の国に出張/留学しているためすぐに会うことはできない。先に鍵だけ送るから、また帰ったらお茶をしよう」と返って来たのだ。500€(約8万円)ほどの「敷金」(ドイツには礼金というものはない)と家賃の1ヵ月分を支払ってもらえれば、すぐに鍵を送ると言われた。これが詐欺だと気づかず、引っかかりそうになっていたところを友人が助けてくれてなんとかまぬがれたが、これは不動産屋などを通さない「個人間のやりとり」ゆえに起きるリスクであるように感じた。
マイナスな動機だけじゃない「シェア」

家の少なさや家賃の高さを理由としてシェアハウスを選択する人も多い。実際に私も学生という立場で金銭にそれほど余裕がなく、これまでの住居の殆どがシェアハウスだったが、案外気に入っている。無駄の少ない選択肢で、人との交流も生まれる。実際にこれまでも多くの人とシェアハウスをきっかけに仲良くなることができた。
日本では、お金のない学生が無理に一人暮らしをして生活が苦しくなったり、敷金・礼金・更新料などに多くのコストがかかってしまうケースもしばしば見かけてきた。日本ではまだまだ特殊な立ち位置かもしれないが、気軽に選べる選択肢のひとつにシェアがあるのは、悪いことばかりではないように感じる。
#ドイツで5回引っ越したけど不動産屋は使ったことがないお茶をするで家が決まる理由 #Business #Insider #Japan