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トルコがロシアのS-400防衛システムを湾岸諸国に売却する

7月 18, 2026 / nipponese
S-400売却による制裁解除とF-35復帰への道

S-400売却による制裁解除とF-35復帰への道

トルコのメディア「Hürriyet」は、7月10日、トルコがこのロシア製システムを湾岸諸国へ売却する準備を進めていると報じた。また、別の報道では、トルコがS-400システム2基と迎撃ミサイル120発を未公開の湾岸国家へ売却する合意を最終調整したとされている。しかし、この取引の成立にはロシア側の承認が不可欠である。クレムリンは、トルコとの間でS-400の将来に関する協議が行われていることを認め、その交渉内容を「非常に繊細な」ものと表現している。

S-400売却による制裁解除とF-35復帰への道
Photo: EurAsian Times

湾岸諸国による購入の可能性と防衛戦略の変化

現時点で、カタールおよびアラブ首長国連邦(UAE)が潜在的な購入先として浮上している。特にUAEについては、S-400の取得がアブダビの戦略的・対弾道ミサイル防衛を強化し、同国に地域で最も多様化した防衛ネットワークをもたらす可能性があると指摘されている。トルコは近年、ロシアの同意を得て第三国へシステムを移転する構想を打ち出しており、これはレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が提案した「ロシアへの返還」という当初の案から数ヶ月を経て進められた動きである。

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トランプ氏の姿勢と米国側の懸念

トルコと米国の間には、S-400購入以前から複雑な外交経緯が存在する。2019年7月、当時米国大統領であったドナルド・トランプ氏は、トルコへのF-35戦闘機売却を「非常に真剣に検討している」と述べていた。これに対し、当時会談を行っていたイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、明確な反対の姿勢を示した。同時期、トルコのメヴリュット・チャヴショール外相は、トランプ大統領がS-400購入を理由とした制裁の導入を望んでいないと確信していると発言していた。

トランプ氏の姿勢と米国側の懸念
Photo: Forbes

しかし、制裁解除に向けた道のりは依然として不透明である。一部の専門家は、S-400の売却だけでトルコがF-35プログラムに完全に復帰できるかについては懐疑的な見方を示している。また、トルコの防衛当局が「S-400はサービスを継続している」として、一部の売却報道を「根拠のない主張」と一蹴する場面も見られるなど、トルコ国内および国際的な情報には依然として錯綜が見られる。

今後の見通しとトルコの防衛産業への影響

トルコによるS-400の処分は、単なる兵器の売却を超えた「外交的チェス」としての側面を持っている。トルコは、この2.5億ドルの「頭痛の種」を解消することで、米国との防衛協力を正常化させることを狙っている。現在、取引の詳細はロシア側の最終承認待ちの状態であり、交渉の行方はトルコの地域安全保障戦略のみならず、米・トルコ間の軍事同盟関係の先行きを左右する重要な要因となっている。