10月1日に横浜国際総合競技場で行われたキリンカップのエクアドル戦で、サッカー日本代表はスコアレスのままPK戦を5対4で制し、アジアカップ制覇へ向けて歩みを進めたと、サッカーダイジェストWebが報じた。森保一監督体制は8年目を迎え、ピッチに立った18人中8人がすでに二度のワールドカップを経験している。
引かない守備の敢行と戦術的アプローチ
日本は一方的な守勢を強いられた北中米ワールドカップのラウンド32ブラジル戦の反省から、5バックに陥るのを極力避ける引かない守備を敢行した。冒頭から1トップの谷村海那とシャドウの1枚が相手センターバックに寄せ、堂安律も長駆して左サイドバックのペルビス・エストゥピニャンとの距離を詰めた。瀬古歩夢は最後まで左ワイドのニルソン・アングロの背中に張り付いて自由を奪い、最終ラインにボランチが1枚降りることでウイングバックを押し上げた。
若きエクアドル代表の脅威とガジャルド監督の評価
着任初戦で韓国に完敗したエクアドルはまったく怯まず、果敢なプレッシングとサイドからの仕掛けで日本に挑んだ。スポーツライターの加部究氏のコラムによれば、エクアドルのスタメン平均年齢は39歳のGKエルナン・ガリンデスを含んでも26.1歳、フィールドプレイヤー10人に絞ると24.8歳という若さである。試合後、エクアドルのマルセロ・ガジャルド監督は、日本はベースがしっかりできていて長年の積み重ねがある良いチームであり、その日本をやり難くさせて互角の試合ができたと振り返った。
ビルディングアップとサイドの連係強化
日本はGK鈴木彩艶のロングフィードも加わり、ウルグアイ戦に比べ縦への意識を高めて28歳の新人・谷村海那の特長を引き出した。最終ラインからのビルドアップにボランチが加担し、状況に応じて久保建英や鈴木唯人もボールを引き出しに降りることで、サイドの連係に厚みが増した。特に後半は左サイドで中村敬斗が一度収めて起点となり、レフトの伊藤洋輝が内外から追い越しをかけてチャンスを切り拓いた。
多彩な攻撃バリエーションと今後の見通し
中村が保持し伊藤が外を窺うタイミングで、堂安が右サイドから横切りポケットへ侵入して決定機につなげるなど、多彩なバリエーションが繰り出された。スタッフが提示するプレーモデルに長年プレーを共有してきたメンバーの自在な判断がシンクロした成果といえる。JFAが掲げる世界一を目指す施策に大志との乖離を懸念する声もある中、チームはさらなる成熟度向上のため次戦へと向かう。
