健康

コンゴ民主共和国における第17回エボラ出血熱の流行は、深刻かつ急速に拡大を続けています。

7月 13, 2026 / nipponese
第17回エボラ出血熱の流行の現状

第17回エボラ出血熱の流行の現状

コンゴ民主共和国(DRC)における第17回エボラ出血熱の流行は、7月8日時点で1,792件の確認済み症例、625人の死亡者、295人の回復者を記録し、イトゥリ、北キブ、南キブの37の保健区で拡大を続けている。政府は、トスポー州キサンガニでも2件の確認済み症例を報告している。WHOが発表したデータによると、この流行は西アフリカの2014-2016年的大規模流行や2018年の北キブ流行を上回る勢いで拡大しており、現在の速度で推移すれば、歴史的に最大規模となる可能性があるとされている。

対応の課題と国際支援

イトゥリが中心 イトゥリは流行の中心地で、確認済み症例の91%と死亡者の86%を占めている。武装集団との衝突による不安全な状況が、医療支援のアクセスを妨げている。また、東部DRCでは200万人以上の移動難民がエボラ感染リスク地域に居住しており、そのうち32万人が難民や避難者として国境を越えて暮らしている。UNHCRはDRCとウガンダ政府、WHO、他国機関と連携し、難民や避難民、地元コミュニティが情報、監視、基本サービスにアクセスできるよう支援している。

対応の課題と国際支援
Photo: Cnbcafrica

ウガンダの状況 ウガンダでは7月9日時点で20件の確認済み症例、2人の死亡者、17人の回復者を記録。WHOの報告書によると、ウガンダの流行は比較的収束に向かっている。

医療従事者の危険と治療研究

医療従事者の犠牲 DRCでは32人の医療従事者がエボラに感染し、そのうち32人が死亡している。同国は過去16回のエボラ流行を経験しており、現在の対応には武装勢力との衝突、連絡網の不足、地域住民の信頼喪失が課題として挙げられている。さらに、イトゥリで医療従事者が未払い報酬や劣悪な労働条件を理由にストライキを実施し、対応がさらに難しくなっている。

Corona, Ebola & Co. – Die Aufgaben der Weltgesundheitsorganisation WHO | Galileo | ProSieben

治療法の研究 Bundibugyo型エボラに特化した治療薬やワクチンは現時点では承認されていない。現在、モノクローナル抗体MBP134と抗ウイルス薬レムデシビルの臨床試験がDRCで実施されており、10か所への拡大を目指している。試験は現在1か所でのみ実施されており、効果の確認には数か月かかる見込み。

反乱勢力の対応と国際的な懸念

アフ・コングー・アフ・ムカサ(AFC/M23)の活動 AFC/M23は、2025年の急激な進撃で北キブと南キブの大部分を制圧しており、国際機関や西側政府からルワンダの支援を受けているとされる。この勢力は、自身の領域でエボラ流行を制御し、「政府の機能不全」と対比するためのプロパガンダを展開している。同勢力は、7月に4件の症例を記録した後、21日間の監視期間を終えて流行の終息を宣言。400人の接触者をモニタリングし、98%に日常的なフォローアップを実施したと主張している。

反乱勢力の対応と国際的な懸念
Photo: CIDRAP

国際社会の懸念 AFC/M23の対応は、国境を越えた医薬品や支援物資の供給、ルワンダとの連携を背景に進んでいる。ただし、分析家は「地域の分断された対応」が流行の拡大を妨げる可能性を指摘している。一方で、国連は両勢力間のデータ共有と検査機関との協力を促進しており、報告数の信頼性確保に努めている。

WHOの警告と今後の展望

感染の隠蔽と拡大の懸念 WHOの健康緊急対策担当長チクウェ・イヘクワズ氏は、イトゥリの新規症例の80%が既存患者の接触者リストに載っていないと指摘。このことから、流行が「未検出の状態で拡大している」と警告。モデリングと検査陽性率に基づく推定では、確認済み症例数の2〜4倍に達する可能性があると述べている。

歴史的規模への懸念 アフリカ疾病予防管理センター(Africa CDC)のウェッサム・マンクーラ氏は、現在の流行が「大陸で最も急速に拡大するエボラ流行」であり、歴史的な規模に達する可能性があると述べた。DRCの7月9日時点のデータによると、流行開始から6週間で1,596件の症例が報告されており、これは2014-2016年の西アフリカ流行(994件)や2018年の北キブ流行(378件)を上回る。

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