2026年9月7日、イスラエル軍によるレバノン南部への空爆が相次ぎ、子ども2人や救急隊員2人を含む少なくとも11人が死亡した。米国の仲介で発効した6月の停戦合意が機能不全に陥る中、軍事衝突が激化し、レバノン政府は国際社会への介入を強く求めている。
クファル・レマンとデイル・アル・ザフラニで相次いだ空爆
レバノン国営通信(NNA)によると、月曜早朝、イスラエル軍機がレバノン南部の町クファル・レマンの住宅ビルを攻撃し、子ども2人を含む9人が死亡し、5人が負傷した。同日には、別の場所でも民間車両が標的となった。NNAは、同町で市民の車がイスラエル軍のドローン攻撃を受け、乗っていた救急隊員2人が死亡したと伝えている。
前夜には、デイル・アル・ザフラニの住宅街に対しても夜間空爆が実施された。アルジャジーラのゼイナ・ホドル記者は、クファル・レマンからの報告の中で、人々が6月のレバノン・イスラエル合意後の攻撃停止を期待して地域に戻り、自宅の再建を始めていたため、現在は「不確実性と恐怖」が支配的であると伝えた。ホドル記者は、「ここでの感覚は、イスラエルが新たな交戦規定を課そうとしている、あるいは確立しようとしているということだ」とし、「過去48時間でイスラエルの攻撃が波のように押し寄せ、市民が殺され、住宅が破壊されている」と述べた。また、市民救助活動について「もはや救出作戦ではなく、回収作戦(recovery operation)である」と付け加えた。
こうした一連の攻撃は、前日にナバティエ地区の近隣の町アラブ・サリムで発生した空爆に続くものだ。ロイター通信がレバノン保健省を引用して伝えたところによると、日曜日の攻撃では女性2人を含む少なくとも7人が死亡し、6人が負傷した(レバノン国営通信は死者少なくとも7人、負傷者20人と報じている)。
イスラエル軍の強制退去命令と「治安地帯」の実態
イスラエル軍は、デイル・アル・ザフラニの攻撃に先立ち、住民に対して退去を命じていた。イスラエル軍の広報担当者であるエラ・ワウェヤは、SNSへの投稿を通じて、地図にマークされた建物および隣接する構造物の住民に対し、「直ちに避難し」、少なくとも300メートル離れるよう呼びかけた。ワウェヤ氏は、当該地点が軍の標的とするヒズボラ施設に近いとして、エリアに留まることは「あなたを危険にさらす」と警告した。
イスラエル軍は、ヒズボラが軍に向けて爆発ドローンを発射したことは停戦合意の「明白な違反」であると非難し、これに対処するため「強力に行動する」としている。一方、イスラエル軍はデイル・アル・ザフラニの攻撃について、爆発ドローンの発射に使用されたと主張するヒズボラ施設近くの建物を標的にしたと説明している。
6月に米国が仲介した枠組み合意では、レバノン軍がヒズボラを武装解除し、イスラエル軍が撤退するためのテストエリアとして「パイロットゾーン」計画が開始された。しかし、イスラエルは依然としてレバノン南部の数十の村を占領しており、さらなる撤退を拒否しているため、ゼイナ・ホドル記者によれば外交プロセスは「停滞」している。イスラエル軍は、いわゆる「治安地帯(security zone)」内およびその北側で、強制退去命令を出さずに空爆を行い、村々を破壊し続けている。
被害規模と地域的な緊張
レバノン保健省によると、3月初旬に紛争が激化して以来、イスラエルの攻撃で4,350人以上が死亡し、12,300人以上が負傷した。また、同省が水曜日に出した報告書では、3月2日以降、レバノンの救急車隊に対するイスラエルの攻撃は179回に及び、135人の医療従事者が死亡したとしている。

ジョセフ・アウン・レバノン大統領は日曜日に、これらの攻撃を「危険なエスカレーション」と呼び、米国に対し敵対行為の停止を支援するよう求めた。声明によると、アウン大統領は「今回の継続的なエスカレーションの全責任はイスラエル側にある」とし、米国と国際社会に対し、これらの違反を停止させ、加害者の責任を追及するための即時行動を求めた。
この紛争は、イランと米国の間の戦争が7ヶ月に及ぶ中で激化している。イラン最高国家安全保障会議のモフセン・レザイー書記官は日曜日に、米国の海軍封鎖線からホルムズ海峡を経てペルシャ湾に至る「制限区域」を近日中に発表すると述べた。レザイー氏は、オマーンと共同で開発し、イランの管理下で運営される新しい国際海運回廊にも署名するとし、この新区域に進入する船舶は制裁リストに追加されると述べた。
一方、米国のクリス・ライト・エネルギー長官は日曜日に、イランとの核合意は交渉による達成がもはや不可能である可能性に言及し、「核合意はないかもしれない。単に彼らの能力を破壊することになるかもしれない」と述べた。また、合意は「イランの次期政権を待つことになるかもしれない」と付け加えた。さらに、イラン外務省のエスマイル・バガイ報道官は月曜日、韓国に対し、米国の「侵略」への軍事的な関与や支持を行うなと警告した。