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2026-03-08 08:30:00
- セスとエミリー・ブリット夫妻は2018年、短期利用の輸送用コンテナを使った休暇用施設のレンタル会社を設立した。
- その後、ビジネスを建設・清掃・インテリアデザイン・結婚式場運営へと拡大している。
- ザ・ボックス・ホップ(The Box Hop)社は、2025年に100万ドル(約1億5000万円)以上の収益を上げた。
オハイオ州アパラチア山麓の紅葉名所、ホッキングヒルズには沢山の魅力がある。雄大な景色、通年楽しめるアウトドアアクティビティ、そして都会の喧騒から逃れられる静けさだ。
この地域に点在する6棟の輸送用コンテナハウスもまた、数々の旅行者を魅了する。
「今、人々に体験型のホスピタリティを提供することが、大きな潮流だと感じている。単なるエアビー(Airbnb)の滞在ではない」と、38歳のエミリーは語った。「どんな見た目で、何を感じられるか、どんな体験を得られるか」
輸送用コンテナと聞くと、倉庫や荷役場を連想するかもしれない。だが、セスとエミリー・ブリット夫妻は、このコンテナをモダンな休暇先へと変えることで成功するビジネスを創出できると確信した。2018年に立ち上げた事業「ザ・ボックス・ホップ(The Box Hop)」で2025年は100万ドル(約1億5000万円)以上の収益を上げた。
「エミリーと交際中、いつか輸送用コンテナで家を建てたいと話したことがある」と、36歳のセスは語った。「すると2017年に彼女が『ねえ、その夢を追いかけようよ』と提案してきたんだ」
現在、夫妻は6つの休暇用レンタル施設と「ザ・セブンティ・ファイブ・ベニュー(The Seventy Five Venue)」という結婚式場を運営している。さらにサービス範囲を拡大し、建設、インテリアデザイン、清掃業務も手掛けている。
しかし、不動産のポートフォリオを構築する際には、規模縮小を含む、厳しい判断も求められた。
「もっと多くの物件を所有していると想定していたが、拡大しすぎると崩壊につながるため、今は現状に満足している」と、セスは語る。
拡大するか、拡大しないか

事業の拡大は難しい課題であり、WeWorkのような大企業さえも苦戦している。ましてや同じことを試みる小規模な家族経営の事業ならなおさらだ。
彼らは2018年、最初の賃貸住宅を建設した。2つの輸送用コンテナを並べて設置し、3つ目のコンテナをその上に載せた。3つ目は反対方向を向いている。3つのベッドルームに2つのバスルーム、屋上テラス、浴槽、フルキッチンが備わり、18.5エーカー(約7万4866平方メートル)の土地にアクセスできる。
「最初の物件を建てた途端、2年間は100%満室の状態が続き、1年先まで予約が埋まった」とセスは語る。「需要に追いつくためにも供給を増やす必要があるとすぐに気づいた」
ホッキングヒルズでの休暇用レンタル施設の増設は自然な流れだったが、エミリーとセスは新たな地、ノースカロライナ州とミシガン州にも目を向ける。夫妻はそれぞれ2021年と2022年に物件を購入した。
「私たちは夢追い人で、次なる挑戦に真っ向から飛び込む覚悟だった」と、エミリーは語る。
事業拡大の準備には、融資の申請、物件の購入、プロジェクトの承認取得など複数の段階が必要だった。多くの経営者が歓喜して全速力で乗り出すところだが、セスとエミリーは躊躇した。
「金利が高すぎたことが、唯一の障害だった」と、エミリーは語る。「事業としてはほぼトントンになってしまう。利益がほとんど出ないため、非常にスリムな運営が必要で、大きなリターンは期待できない」
さらに、エミリーとセスはオハイオ州に住んでいるため、不動産の管理を他社に委託する必要があり、利益の圧迫も予想された。
最も重要な「なぜ?」という問いかけ
経営者がこのような岐路に立たされた時、セスは「なぜ?」と問い始めることが重要だと主張する。
「単に金を稼ぐためか? それの意義は?」と、セスは問いかけた。
事業拡大は魅力的に見えたものの、彼らは最終的に2023年にノースカロライナ州の物件を、2025年にはミシガン州の物件を売却した。
「ここまで成長させ、さらに拡大する選択肢を持てたことを非常に誇りに思っていた。しかし適切なペースを保ち、手に負えないほど大きな損失を抱え込まないために、『今はそのアプローチを取る時ではない。倹約し、利益を確保するのが重要な時期だ』と判断した」
エミリーとセスは2つのプロジェクトから手を引いたものの、ザ・ボックス・ホップの推進を続けている。
「賃貸は不労所得だと冗談で言われるけど、実際はそうじゃない。でも私たちの仕事には自由と楽しさと美しさがある。彼女はいつも一緒にいてくれるから、本当に良かったよ」と、セスはエミリーを指して語った。
ビジネスを地場から全国へ
夫妻は休暇用賃貸物件の拡充に加え、今は全国の短期賃貸オーナー向けにインテリアデザインと建設のサービスを提供したいと考えている。
「2年間、休む間もなく取り組んできたビジネスパートナーと、ザ・ボックス・ホップをどう拡大するか模索してきた」と、エミリーは語る。「全国、いや世界中から『どうやって物件を建てられるのか?』という声が寄せられている」
さらに彼女は付け加えた。「私たちは橋渡し役として、さまざまなパズルのピースを組み合わせて事業を成功させる方法を指南する役割を担っている」
事業運営はフルタイムの仕事だが、エミリーとセスはこれ以外の生き方を望んでいない。
「工場で週40時間働いていた時よりはるかにハードだが、自由度は格段に増した」と、セスは語る。「子供のスポーツイベントを欠かさず、家族と過ごす時間を確保できる。これが何よりの収穫だ」
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