住宅購入の負担能力:7カ月連続の改善とその背景
2026年4月時点のデータに基づくと、米国の住宅市場における購入負担能力は、わずかながら改善を見せています。Redfinが定義する住宅購入の「手頃さ」とは、住宅ローンを組む世帯の月々の住宅支出が、世帯収入の30%以下に収まる状態を指します。
この指標が前年同月比で改善した背景には、二つの主要な要因があります。第一に、住宅ローン金利の低下です。2026年4月の30年固定住宅ローン金利の月間平均は6.33%となり、前年同月の6.73%から低下しました。第二に、所得の増加です。推定中央値世帯年収は8万7,599ドルで、前年比4%の増加を記録しました。
しかし、住宅価格そのものは依然として上昇基調にあります。4月の中央値住宅販売価格は前年比2.4%上昇しており、これが購入負担能力の改善を限定的なものにとどめている主因です。
5月の金利上昇がもたらす市場の不透明感
4月の改善傾向にもかかわらず、市場の先行きには不透明感が漂っています。Redfinの報告は、5月に入ってからの住宅ローン金利の急上昇を指摘しており、週平均金利は6.51%に達しました。
この金利上昇は、4月に達成された購入負担能力の恩恵を消し去る可能性があります。現在住宅ローンを固定しようとしている購入者にとって、市場環境は1年前と比較して必ずしも有利とは言えない状況です。平均的な米国世帯が中央値価格の住宅を購入する場合、依然として収入の40%を住宅支出に充てる必要があるという厳しい現実が続いています。
投資家による購入活動の減退と市場の停滞
住宅市場の停滞を裏付けるデータとして、投資家による購入動向も注目されます。2026年第1四半期、米国の投資家による住宅購入件数は前年比6%減少し、新型コロナウイルス感染症のパンデミック初期である2020年以来の低水準を記録しました。
投資家が市場から距離を置く主な理由は、住宅コストの上昇が投資収益率を圧迫していることにあります。Redfinの分析によると、投資家は特にコンドミニアムや低価格帯の住宅の購入を大幅に削減しています。
この投資動向について、Redfinは以下のように分析しています。
住宅コストの上昇、通常よりも緩やかな住宅市場、そして冷え込む賃貸市場が、米国の投資家の潜在的な収益を圧迫しています。
Dana Anderson, Redfin
投資家による市場シェアは19%で、前年から大きな変化は見られません。投資家が購入を控えることは、市場に流通する物件数の減少にも直結しており、投資家が保有する物件の全リスティングに対する割合は7.8%と、過去5年間で最小となりました。