日本語版
最新ニュース
ニュースデスク

テムズ・バレー

この分野の最新ニュース、解説、注目トピック。
An aerial view of a clifftop and a golf course and fields to the left. The grass is brown due to drought and the sky is grey 科学&テクノロジー

イギリス環境庁、イングランドの過半数以上の地域で干ばつ状態を正式に発表

2026年7月29日、環境庁はイングランドの過半数以上が正式に干ばつ状態に突入したと発表した。記録的な少雨と長引く高温が水資源を急激に枯渇させ、農業や河川環境に深刻な影響を与えている。 環境庁が発表したイングランドの干ばつ宣言と対象地域 イギリス環境庁(EA)は2026年7月29日、イングランドの国土の過半数を占める7つの地域が公式な干ばつ状態に入ったと発表した。対象となったのは、イースト・アングリア、ハートフォードシャーおよびロンドン全域、テムズ・バレー、ハンプシャーおよびワイト島、デヴォンおよびコーンウォール、ウェスト・ミッドランズ、そしてドーセットやサマセットなどを網羅するウェセックスの各地域である。これらの地域を合わせると、国内全体の51.4パーセントを占める。 BREAKING: Half of England in drought, Environment Agency says 今回の宣言は、1月と2月の豊富な冬の降雨によって貯水池や地下水が一旦は十分に回復していたにもかかわらず、その後の春季から夏季にかけて極端な高温と少雨が続いたことが引き金となった。環境庁の発表によれば、7月の降水量はイングランド全体で平年のわずか7パーセントにとどまり、南部地域では1パーセントという記録的な少なさとなっている。急速に乾燥が進むこの現象について、環境庁は「フラッシュ・ドロウト(突発的干ばつ)」と表現している。 農業と市民生活への深刻な打撃 イングランドおよびウェールズ全国農民組合(NFU)の副会長であるPaul Tompkins氏は、農家や栽培業者は常に天候への対応を迫られてきたが、現在直面しているのは気候変動が実際に起きている状況であるとし、より極端な気象条件によって国内の食料生産がより困難でリスクが高く、コストのかかるものになっていると述べた。 Photo: BBC トンプキンス氏は、干ばつが食料安全保障に直結する問題であるため、すべての国民にとって無関係ではないと訴えている。また、環境庁の水担当ディレクターであり国立干ばつグループの議長を務めるヘレン・ウェイクハム氏は、「暑く乾燥した天候によって、自然が水を補充するペースよりも速い速度で水を使用している」と述べ、2年連続での夏季干ばつは環境や経済に長期的な打撃をもたらす極めて深刻な事態であると警告した。 河川の枯渇と相次ぐ山火事のリスク 観測史上最も乾燥した7月と気候変動の影響 今回の危機的状況の背景には、記録的な高温と猛暑の連続がある。英国気象庁(メトオフィス)の主任気象学者であるウィル・ラング氏は、「多くの地域で経験されている暖かく例外的に乾燥した気候は、引き続き重大な影響を及ぼしている」と指摘している。さらに気象庁は、今年6月にノーフォーク州リングウッドで観測された気温について、検証プロセスの結果、従来の37.7度から38.0度へと引き上げられ、6月の月間最高気温記録を更新したと発表した。…