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2024-06-20 08:30:00
過去の急成長に注目はされるが、今後の成長を確証するものではない。
gguy/Shutterstock
- M7 / FANG+ / US Tech Top20、最近このようなテクノロジー銘柄に集中投資するインデックスが話題だ。
- 他の主要インデックスとの違いは、銘柄数が少ないこと、それに伴いリスク・リターンが大きいことである。
- M7企業に対する確信が強ければM7やFANG+を、他のテック企業が伸びる可能性も信じるならUS Tech Top20で分散するのがおすすめだ。
M7(Magnificent 7:マグニフィセント・セブン)、FANG+(ファングプラス)、US Tech Top20(USテックTOP20)——。
最近このようなテクノロジー銘柄に集中投資するインデックスが話題です。過去数年間の米国株式市場の成長を、これらに属する一部企業が牽引していたからです。
今回はこれら注目テクノロジー銘柄インデックスについて解説していきます。
M7 / FANG+ / US Tech Top20とは何か?
それぞれ大型テクノロジー株の集合を示しており、「特に過去数年で急成長してきたテクノロジー企業を集めたもの」と認識していただければ大丈夫です。
他の主要インデックスとの違いは、銘柄数が少ないこと、それに伴いリスク・リターンが大きいことになります。過去の急成長に注目はされますが、今後の成長を確証するものではないこと、少数銘柄に集中するためリスクは相応に高いことに注意する必要があります。
M7→FANG+→US Tech Top20の順に銘柄数は多く・分散されています。以下が簡単な比較表です。

出典:ブルーモ証券
マグニフィセント7
Magnificent 7とは、直訳すると「偉大な7社」で、映画「荒野の7人(原題:Magnificent 7)」から取って名付けられた7企業です。2023年にバンク・オブ・アメリカ(Bank of America)のアナリストであるマイケル・ハートネット氏が呼称したことから広まり、現在では市場関係者から広く認知されるようになりました。
この7企業の集合はインデックスとしてどこかの会社が管理しているものではなく、GAFA, GAFAMのような通称だと思っていただければ良いです。
通称であるM7が注目されている理由は、この7企業の成長が2023年におけるS&P500指数の成長の76%だったという衝撃的な事実からです。この事実から、S&P500のその他企業を「S&P493」と呼称して、S&P500の成長は一部企業のものでしかないとする議論が生まれました。
ファング+
FANG+はアイス(ICE)社の提供する、大型テクノロジー企業10社で構成されたインデックスで、四半期に一度銘柄構成を見直しています。2017年から対外的に提供されており、3つのインデックスの中では最も歴史があります(とはいえ7年ですが)。
現在の構成銘柄はM7に加えて、半導体のブロードコム(Broadcom)、動画配信サービスのネットフリックス(Netflix)、データプラットフォームのスノーフレーク(Snowflake)が入っています。設定当初はアリババ(Alibaba)、バイドゥ(Baidu)、ツイッター(Twitter)などが構成銘柄に入っていましたが、その後マイクロソフト(Microsoft)、ブロードコム、スノーフレークに置き換えられていきました。
構成銘柄は、メタ(Meta)、アップル(Apple)、アマゾン(Amazon)、ネットフリックス、マイクロソフト、アルファベット(Alphabet)の6銘柄をベースとして、残り4銘柄を時価総額や平均出来高等でランク付して抽出しています。
米国テックトップ20
US Tech Top20 indexは、ソラクティブAG(Solactive AG)社の提供する大型テクノロジー銘柄インデックスで、自動化・クラウド・コンテンツ配信・電子商取引・半導体に関係する企業を集めています。
構成銘柄は各セグメントで分散するように大型企業から順に20銘柄を抽出しており、半年に1度見直しがされます。各銘柄は最大8%の構成比率になるように調整されています。
M7やFANG+にない企業としては、半導体のAMD、会計システムのインテュイット(Intuit)、中南米版オンライン売買プラットフォームのメルカド・リブレ(Mercado Libre)、デジタルコンテンツ編集のアドビ(Adobe)などが入っています。
今回紹介する3つのインデックスの中では最も分散されていますが、知名度はまだまだ低いです。
M7 / FANG+ / US Tech Top20パフォーマンス比較
比較的新しい指標・概念のため、実際に運用したパフォーマンスが全て存在するわけではないので、「現在の構成銘柄・比率に対して、X年前から円建てで投資していたらどうなったか」でリターンのパフォーマンスを比較します(為替の影響も含まれます)。なお、数値は全て2024年3月5日現在のものになります。

出典:ブルーモ証券
| 想定過去リターン | 1年 | 3年 | 5年 |
|---|---|---|---|
| マグニフィセント7 | ↑ 89.67% | ↑ 161.07% | ↑ 767.32% |
| FANG+インデックス | ↑ 91.70% | ↑ 151.19% | ↑ 667.41% |
| 米国テックトップ20 | ↑ 89.79% | ↑ 155.18% | ↑ 595.38% |
結論から言うと、過去1年・3年では3指標ともほとんど変わりませんでした。過去5年で見ると、M7 (+760%) >FANG+ (+660%) >US Tech Top20 (+590%) の順にパフォーマンスは高く、コロナ後の2019−2020年あたりの成長率がM7とその他のテクノロジー銘柄で差がついていることが分かる結果となりました。
リスクについては、銘柄を増やした方が分散できているのですが、当社で分類すると全て最高の7(S&P500のリスクを4とした場合)になっています。どの指標も価格変動自体は大きいので、もっとリスクを下げたいのであれば、他の資産と一緒に保有した方が有効です。
リターンはあくまでの過去の結果でしかないので、M7企業の今後に対する確信が強ければM7やFANG+を、他のテクノロジー企業が伸びる可能性にも賭けたいのならUS Tech Top20で分散するのがおすすめです。
投資する場合のオプション
投資信託やETFを購入する
今回紹介したテクノロジー銘柄指標に合わせて分散投資する投資信託・ETFが販売されるので、いくつか紹介します。ここ最近での販売開始が多いのは、これらの指標に対する注目度の高さを示していると言えます。
投資信託やETFで投資するメリットは、自分で個別に銘柄を購入する必要はなく、インデックスの目標比率と保有比率がズレた時には、運用会社が自動でリバランスをしてくれることです。
該当する個別株を自分で保有する
S&P500やオルカンのように銘柄数が多い場合は投資信託やETFで保有すると効率が良いのですが、今回紹介した7−20銘柄程度のインデックスであれば、自分で直接個別株に投資して保有するのも有力なオプションです。
投資信託やETFを購入する場合に比べて、銘柄を入れ替えたり・比率を変更したりして自分の意思が反映させやすく、自分オリジナルなテクノロジー銘柄インデックスを作れる一方、個別に銘柄を購入したり、途中でリバランスするのは手間がかかります。
また、少し宣伝となりますが、私が運営するブルーモ証券の提供する投資アプリ「Bloomo(ブルーモ)」では、米国株・ETFを組み合わせたオリジナルなポートフォリオで簡単に投資することが可能です。今回紹介したM7 / FANG+ / US Tech Top20も公式ポートフォリオに入れているので、ワンタップでコピーして投資開始することも可能です。
「Bloomo」の場合、手数料も年率0.55%と、今回紹介した投資信託と同程度なので、安心してご利用いただけます。
※本記事は、ブルーモ証券の公式サイトにおける経済コラム「米国テクノロジー銘柄インデックス比較分析:M7 / FANG+ / US Tech Top20」を一部編集して掲載しております。
※本記事は取材対象者の知識と経験に基づいて投資の選定ポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも勧めるものではありません。本記事に記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、筆者、発行媒体は一切責任を負いません。投資における最終決定はご自身の判断で行ってください。
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