1754736880
2025-08-09 08:30:00
- クリスティーン・ウー氏は、ビッグロー(アメリカの大手法律事務所)でのキャリアに嫌気がさし、早期退職を目指して経済的自立を志した。
- 彼女は当初、7年で辞める予定だったが、6年目で退職に踏み切った。
- ウー氏は、リタイアというゴール達成に向けて実践した、インデックスファンド投資と徹底した倹約生活について語ってくれた。
本稿は、香港で弁護士として働いていた31歳のクリスティーン・ウー氏のインタビューをもとに編集されたエッセイである。
私が法律の道に進んだのは、実用的で立派な仕事だと思ったからだ。だが、正直、好きにはなれなかった。だから、最初の仕事を始める前に、FIRE(経済的自立・早期退職)ムーブメントに出会ったとき、それが人生の出口だと気づいたのだ。
大手法律事務所での勤務開始日までに、私はすでに7年間の脱出計画を立てていた。
私は徹底的に節約し、堅実に投資を重ねた。金を使えば自由が奪われると考えた。今後6年間、地道な貯蓄には楽しみを犠牲にしなければならないことはわかっていたが、その決断に満足していた。
出勤初日から、退職計画をスタートした
私は卒業後すぐに、米国の弁護士事務所の香港オフィスに採用され、資本市場関連業務に携わった。
仕事を始める前、資金管理に関するヒントを探していたときに、FIRE(経済的自立・早期退職)ムーブメントに出会った。それまでは、退職まで働く以外に選択肢があるとは思っていなかったし、まして、安定した不労所得を得るという発想もなかった。
そこで、給料と出費をもとに貯蓄率を計算し、資金管理を規律正しく行えば、7年目にリタイアできるとわかった。
エリート弁護士のライフスタイルはしっくりこなかった
食費や小さなシェアアパートの家賃を除いたすべての金を、総合インデックスファンドに投資をした。そうすれば、最小限の手間で、平均して年率10%以上のリターンが得られるからだ。
それに、仕事があまりに忙しくて——起きている間はいつ呼ばれても対応が必要だった——いずれにせよ金を使う暇もなかったのだ。給与のかなりの割合を4年間ひたすら投資に回した。
同僚とは対極の生活をしていたと言える。ほとんどの人は、仕事が終わったら高級レストランに繰り出し、洗練された服を着こなし、最新のブランドバッグを買うというビッグロー的ライフスタイルを楽しんでいたようだ。肩書と案件額から華やかに見える業界だが、その仕事とライフスタイルに満足できなかった。
ビッグローでの最初の3年間は過酷だった
そもそも辞めるつもりで働いていたが、私は完璧主義と他人の期待に応えようとする気持ちに囚われて、仕事に全エネルギーを注ぎ、ほとんど人に任せることなく、自分の優秀さを証明することを使命のようにしていた。
それでも頑張れたのは、リタイアという明確なゴールがあったからた。ビッグローと同じ給料をもらえるところはなかったので、今の職を辞めて他の仕事を探そうとは思わなかった。税率が極めて低い香港で、米国並みに高い給料をもらっていたからだ。
嫌な仕事を精一杯やりぬく方法
大人になると、我慢強いと褒められた。楽しむことが良いことだとは思わなかった。だが、FIREやほかのライフスタイルを知るうちに、今この瞬間を楽しむことを大事にする、経験重視の人生哲学を受け入れるようになった。
多少お金がかかっても、自分の家に引越しをして、カウチサーフィンのゲストを招く価値があると思った。カウチサーフィンとは、自分の家を旅行者に対して開放し、寝床を提供する宿泊形態だ。いくらかお金をもらいつつ、貧乏旅行をする若者を助けることができる。
(注)一般的なカウチサーフィンでは金銭は発生しない。
ゲストが自由に楽しく人生をすごしているのを見て、必要なのは大金ではなく、臨機応変に対応することだと悟った。彼らに触発されて、2024年10月にケニアに2週間のサファリ旅行に出かけた。仕事を始めてから東南アジア以外に出かけたのはこれが初めてだった。
休暇に出かけ、今こそ仕事を辞めるときだと悟った
何年かぶりに、だれからもeメールもメッセージも来ない生活は快適だった。香港に戻っても、精神的に仕事に戻ることはできず、辞職願を出し、徐々に仕事を減らし始めた。
当初計画よりも1年早かったが、投資で大きな利益を上げていたので、十分な経済的余裕があった。当面は現金と債券を使い、株式には手をつけていない。
自由を謳歌するのはすばらしい
仕事を辞めてから、スペイン語のような趣味を始め、コンテンツを作成するなど、やりたいことに自分の時間を使っている。
退職当初は、弁護士としてのアイデンティティに固執するのではと不安だったが、いざ辞めてみると当時を懐かしむことはなかった。唯一残念だったのは医療保険くらいだ。
いつも何かに追いかけられていた弁護士のキャリアを手放し、自分の時間を持つ自由を謳歌できるのはすばらしい気分だ。
#大手法律事務所での仕事にガマンして私は入社7年目でFIREを達成した楽しみを犠牲にしたが後悔はない #Business #Insider #Japan