メキシコ・バハ・カリフォルニア州の裁判所は、同州で2024年4月に起きたオーストラリア人のサーファー兄弟とアメリカ人友人の殺人事件について、メキシコ国籍の男3人に対し有罪判決を下した。宣告は10月16日に予定されている。.
メキシコ・エンセナダの裁判所で下された殺人・強盗の有罪判決
有罪判決を受けたのは、通称「エル・ケカス」として知られるヘスス・ヘラルド・ガルシア被告、イリネオ・フランシスコ「N」被告、そしてアンヘル・ヘルスス「N」被告の3人である。現地裁判所は、これら3人のメキシコ国籍の被告が加重殺人、強盗致傷、および自動車窃盗の罪において計画性を持って犯行に及んだと認定した。
裁判所は被告らが身柄を拘束されてから2年以上が経過したのちに評決を下しており、検察側は各被告に対して210年という厳罰を求刑していた。
2024年4月の失踪から遺体発見に至るまでの経緯
オーストラリア出身のジェイク・ロビンソン(30歳)とカラム・ロビンソン(33歳)の兄弟、およびアメリカ出身のカーター・ロード(30歳)の3人は、メキシコの太平洋岸に位置するバハ・カリフォルニア州へサーフィン旅行に訪れていた。

3人はエンセナダからおよそ80キロメートル南方に位置するプンタ・サン・ホセの遠隔地にあるビーチエリアのキャンプ場でテントを張って過ごしていたが、2024年4月下旬に突如として消息を絶った。連邦捜査局(FBI)の支援も交えた数日間にわたる捜索の結果、同年5月3日に崖下の深い井戸の底から遺体で発見された。
当局によると、発見された被害者はいずれも頭部に銃撃を受けた痕跡があった。また、被害者らが使用していた白いピックアップトラックは、犯行後に付近で焼き払われた状態で発見されている。

裁判で明かされた生々しい証言と共犯者の有罪判決
1ヶ月間に及ぶ裁判の過程では、残虐な犯行の具体的な詳細が次々と明らかにされた。主犯格とされるガルシア被告の当時の恋人であったアリー・ジセル・シルバ・レイアは、公判前の聴聞において、ガルシア被告から直接犯行の告白を受けたと証言している。
被害者らは彼を見ると、攻撃を防ごうと自分たちの持ち物を投げつけ、そのうちの1人が命乞いをしたものの、襲撃者はそれを無視した。 アリー・ジセル・シルバ・レイアの証言、Cbsnews報道
検察側は、容疑者らが観光客の車両を奪おうとして、抵抗されたために銃撃に至ったとの見方を示していた。当時被害者の携帯電話を所持していたシルバ・レイア自身は、強盗傷害や自動車強盗の罪で2025年11月に20年の禁錮刑を言い渡されている。

遺族の心境と10月16日に控える量刑言い渡し
被害に遭ったロビンソン兄弟の両親であるマーティンおよびデブラ・ロビンソン夫妻は、オーストラリアのパースからはるばるエンセナダまで赴き、4週間にわたる裁判の全日程を通じて法廷に寄り添った。判決言い渡しの際、デブラ・ロビンソンは、息子たちの殺害によって自分たちが彼らと共に思い描いていた未来そのものが奪われてしまったと涙ながらに証言した。
どんな結果もこの悲劇を元に戻すことは決してできないが、今日が正義に向けた重要な一歩となり、息子たちの命と彼らが歩んだ素晴らしい人生を称え続けるきっかけになることを願っている。
マーティン・ロビンソン、The Guardian報道
また、ロードさんの婚約者であるナタリー・ワーツもアメリカからのビデオ通話を通じて公判に参加し、被告らには他の家族が同じ苦しみを味わわないよう相応の罰が下されなければならないと訴えた。
裁判所による正式な刑期の言い渡しは10月16日に予定されており、バハ・カリフォルニア州の検察当局は被告らに対してそれぞれ210年の禁錮刑を求めている。